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果て無き夢へ登場人物


第三十一話   Wait for Playball !







先攻 ガールエンジェルス(静岡)
1 右 葉賀
2 中 朝霧
3 一 杉浦
4 左 松井
5 捕 清川理奈
6 二 青木
7 三 秋原
8 遊 清川美夢
9 投 木ノ本

















後攻 木更津ランナウェイズ(千葉)
1 右 バーク
2 中 大橋
3 左 堺
4 一 清川
5 捕 古木
6 三 衣笠
7 投 時雨
8 二 新城
9 遊 山下




































先攻のエンジェルスは、いつもは3番に座る秋原を下げ、清川理奈を上位打線に食い込ませ、得点力の向上を狙った。
ファイティングスタジアム木更津は、風が強く、打球が流されやすいが、うまく乗せれば彼女たちでも特大のあたりを放つことができる。
もともと、パワーのある選手もいるし、監督・早川 あおいは今までのところ、彼女たちをうまく先導してきた。



あおい:「今日の試合、昨日が雨で流れたから、みんなも疲れは取れてると想うんだ。だから、勝ちに行こう!」
理奈:「もちろん!そのつもりです!」
若奈:「全力で投げます!監督!」
あおい:「期待しているよ!頑張って!!」
エースの背中をポンと押して、あおいは若奈を見た。
あおい:「(大好きな人と投げ合うのって、辛いよね・・・でも、僕もそういう経験があるから・・・)」
あおいは遠い目で、キャッチボールをはじめている若奈を見つめた。

















一方、後攻のランナウェイズはピッチャーの時雨を7番に置いたり、先頭打者の大橋を2番に下げたりと、まさに戸島監督の奇抜な作戦がおもむろに出たオーダーとなった。
だが、このオーダーはやけになっているわけではない。
時雨にはそこそこのパワーがついている。
先発した試合では、5HRを放つなど、投手だからといってバッティングが苦手なわけではないし、野手にコンパートしても生き抜ける実力を持っている。
さらに、9番においた俊足巧打の山下からさらにトップに帰って繋ぐことができる、切れ目のない打線。
これで得点力向上を狙った面もある。




戸島:「ふぉっふぉっふぉ・・・時雨よ」
マウンドへ向かう時雨を、おじいちゃんこと戸島が呼び止めた。
時雨:「おじいちゃん・・・何?」
戸島:「この際だから言っておくが、今日、おぬしを先発させた理由は、わかっとるな・・・?」
時雨は黙って頷く。
若奈のことをいくら好きでも・・・愛していても・・・
自分を信頼してくれる人の期待には応えなくてはならない。
特に、監督に対しては今までの若奈との投げあいで裏切ってきた罪を清算しなくてはならない。
もちろん、今日の相手である若奈に対しても・・・
時雨:「おじいちゃん・・・また今日ノーヒットノーランやったら、焼肉おごってちょ♪」
戸島:「何抜かしたこといっとる!完全試合ならポケマネをいくらでもやるワイ!」
はははと笑う戸島。それを、「バカじゃねぇの?」と軽く笑いながらマウンドへとかけていった時雨。



戸島:「期待しとるぞ・・・右のエース・・・」
ぼそりとつぶやいた戸島。
それを聞き逃さなかった小田。




小田:「(時雨さん・・・頑張ってくださいよ・・・)」
ルーキーである自分も、いつか彼を越える投手になりたい。
そう想い、ベンチから戦況を見極めるために、そっと目を閉じ、ゆっくりと開けた・・・

















審判のプレーボールがかかる。
ランナウェイズナインは、しっかりと構えを取り、迎える先頭打者の葉賀の打球に喰らいつく準備をする。
一方のエンジェルスの葉賀は、ゆっくりと左打席に入り、マウンドの時雨に目をやる。
時雨はゆっくりと振りかぶって、オーバースローから速球を投げ下ろした・・・!









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