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第二十六話  オープン戦前夜







ここは、キラーズの寮。
そして、ここは以前にも描写した修吾の部屋である。
ここに、修吾、珂日、仲嶋、大西といった、寮住まいのキラーズの面々が集まっていた。
珂日:「さーて、明日からはオープン戦ですか」
珂日がコーヒーを飲み、そして受け皿に戻す。
仲嶋:「まぁ、アピールできる最後のチャンスだよな」
大西:「本来なら、紅白戦があと1試合あって、そこからオープン戦メンバーが決まり、その中から開幕スタメンが決まるはずだったんだけど、誰かさんがその制度を壊した」
大西はチラッと修吾のほうを見る。修吾は、少々頭をかいた。
修吾:「ま、まぁまぁ」
と、冷や汗を流している。






珂日:「オープン戦の初戦って、どこなんですか?」
大西:「聞いたところによると、カイザース」
仲嶋:「いきなりあっちのリーグの覇者とかよ。体が持たないぜ」
修吾:「カイザースかぁ。猪狩守選手が移籍してからは、あまり日の目を見たことがないけど」
大西:「猪狩を凌ぐ投手が出てきたってこと。それに、猪狩も歳だったし、ご隠居ってところじゃないの?」
大西はぽちっと修吾の部屋のテレビをつける。すると、猪狩が司会をするテレビ番組が放映されていた。
仲嶋:「儲かるね、スターは」
大西:「女性ファン層は減ってるけどな。ま、俺には大体理由がわかる」
珂日:「何でですか、それ」
大西:「ん〜。企業秘密」
大西はぺろりと舌を出す。この男は、どこから情報を仕入れてくるのだろうか。
大西の耳に光る、2個のリング状のピアス。本人曰く、「ファンからの贈り物」だそうだが、彼は彼女から貰ったもののように大事に使っている。
テレビ画面では、猪狩にスポーツキャスターの三笠という女性キャスターが質問している。
三笠:「ところで、猪狩選手。今年あなたが注目するチームは・・・」
猪狩:「そうですね・・・。まぁ、ジャパニーズリーグのほうは、猪狩カイザースと叩売、パワフルズかな。それから、センセーショナルリーグのほうは、昨年優勝のランナウェイズ、それから昨年Aクラスのキラーズ、ドルフィンズ、フェニックスも見逃せないし、それから僕はガールエンジェルスがAクラス争いに食い込んでくると思いますね」
珂日:「なーにをふざけたことを」
修吾:「ふざけたこと?」
猪狩の発言にコメントした珂日のコメントに、修吾が尋ねる。
仲嶋:「ガールエンジェルスは、昨年は5位。4位のフェニックスとのゲーム差は、6.5だった。まぁ、そんな簡単にチームが上位に食い込めたらラクじゃない」
大西:「でも、巷では台風の目って噂」
修吾:「台風の・・・目?」
大西:「そっ。エンジェルスの選手個人個人の能力は素晴らしいし、選手と選手、選手とフロント、選手と首脳陣って団結力も固い。けど、その力をうまく引き出す采配ができる人間がいなかったんだ。エンジェルスには、今年から大物が指揮を取るって噂。だから、台風の目」
修吾:「大物・・・」
大西の情報は的確である。仲嶋と珂日は、ほーっというかおをして、聞き入った。
大西:「今年のセンセーショナルは、本当にセンセーショナルになりそうだな」
そういって大西は、コーヒーを飲み干した。











仲嶋:「しっかし、今日の猿鳶コーチのノック厳しかったな」
大西:「ホント、誰かさんが彼に何か吹き込んだみたいだ」
珂日は修吾のほうに流し目を送る。修吾は再び、頭をかいた。









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