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果て無き夢へ
果て無き夢へ登場人物


第二十五話  修吾の一喝、そしてランナウェイズの風景







珂日:「お、おい・・・修吾」
修吾:「監督にしかられたからコーチもやめるのか、あんたは!確かに、過去のことを反省してその失敗を+に持ってこうって気持ちはわかるけれど。でも、あんたはマイナスのほうに持って言ってるじゃないか。そんな奴のいうことに説得力も何のカケラもないね!」
珂日:「落ち着け、修吾!」
修吾:「さっさと辞表届けを出して着たらどうなんだよ、この弱虫!臆病者!だったら指導方針を改めて、徹底的に選手に厳しく、いつか尊敬されるコーチになろうとは、あんたのあたまん中では考えてないのかよ!おい!」
珂日:「修吾!!」
珂日に一喝されて、修吾は落ち着きを取り戻した。珂日は、ふぅとひとつ息を吹いた。
珂日:「修吾、お前の気持ちはわかるけど、でもいくらなんでも・・・」
猿鳶:「いや、修吾君の言うとおりだよ・・・」
猿鳶は、懐から封筒を取り出す、辞表届けである。


すると猿鳶は、この辞表届けの封筒を真っ二つに破り始めた。
びりびりと鈍い音を立てて、紙が切れていく。いつしか、紙はくずになって、風に舞って飛んでいってしまった。
猿鳶:「やっぱり、僕は現役時代と何もかわっていなかった。それは自分でもわかってた・・・」
猿鳶は、立ち上がった。
猿鳶:「修吾君に言われて気がついたよ。僕ももうコーチだ。この役職を任されたからには、一人一人の守備、走塁に責任を持たなくちゃいけない」 修吾:「猿鳶コーチ」 猿鳶:「明日からは厳しく行くぞ!僕は、キラーズから守備のスペシャリストを育てて、世界へ羽ばたかせる!それが、蔵田へのせめてもの償いになるはずだ!」
猿鳶は立ち上がり、珂日と修吾に競争を促す。寮まで走って帰ろうということだ。
猿鳶:「よーい・・・ドン!!」
猿鳶は猛然とスタートダッシュを決めた。その脚はまだまだ現役でも使えるほどだった。







時同じくして、再び千葉県。
ランナウェイズでは、時雨と小田がキャッチボールをしている。
時雨:「いつ見ても、和道の球の回転はきれいだな。お前、MAX何キロ?」
小田:「えっと、150はいったと思いますけど・・・」
時雨:「150??!!ハァ、、、オレにはまた夢の夢だわ」
パシッといい乾いた音を立てて、修吾と小田のキャッチボールは続けられる。
ざっと50メートルは離れているが、二人は知らず知らずのうちに本気で球を投げ合っていた。
小田:「いてっ!くぅ、球重いですね、時雨さん!」
時雨:「あたぼうよ、和道。お前の2年前に入団して、現在時雨 渉21歳。新人王も取ってるんだからなぁ」
得意げな時雨の顔面に、小田が思いっきり投げたボールが直撃する。
時雨:「つてー!」
小田:「ハハハ。みたかぁ〜、オレの剛速球!!」
時雨:「テェメェ、やったなこのやろう!!」
小田と時雨の本気のキャッチボール・・・・・・投げあいは続いた。

別の場所では、バッティング練習が行われていた。
クラウチングスタイルから、豪快なあたりを飛ばしている一人の選手がいる。
戸島:「仙。調子はどうじゃ?」
??:「おじいちゃん・・・。まぁまぁですよ。今年も30本100打点を目標にがんばります」
戸島:「お前はウチの主砲、清川 仙じゃ。無理はいかん。来週のオープン戦までに、自分の調子を上げておくのじゃ」
清川:「わかってますって。自分でも気を付けているつもりですよ」
戸島:「それならよいのじゃが。無理はするなよ、何度も言わせてもらうがの」
戸島はいつものポーズ・・・後ろの腰の辺りで手を組んで、背中を丸めて歩いていくスタイルで、その場を去った。
清川は、胸に下げているペンダントを開く。そこには、2人の少女の写真が映っていた。
清川:「(理奈、美夢・・・。お前たちと今シーズンも戦うことになるが、手加減はしないぞ!)」
清川・・・もうすでに気づいた人もいるだろうが、彼ら3人はきょうだいである。長男が仙、長女が理奈で次女が美夢である。
そして清川は、ペンダントのふたを閉めると、再び目つきを変えて豪快に打球を飛ばした。









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