2006年



4月/5月
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5月30日(火) 釜無川支流 晴れ 気温16度  水温10度(上流部)      
久しぶりに山梨の釜無川の支流へ、白いイワナに再会しに出かけた。友人のOSさんと途中で合流し、そこからは私の車で現地へ向かう。最近はなかなか天候に恵まれず、南アルプス周辺は雪代と雨による増水でまともな釣りができない。そんな折り、峡北漁協の組合員でもある友人Oさんの情報から、山梨方面の渓は逆に水量も適当でよさそうな情報があったので、OSさんを誘って向かうことにした。

釣り師としては遅めの朝食を現地のファミレスでとり、今日の予定を確認する。午後には雷雨の予報もあるので、昼過ぎまで最上流域の、過去数回実績のある白いイワナの渓に入り、遅い午後からイブニングを下流部でやることにした。これなら雷雨があっても逃げられるだろう。

途中も含めて釣り人は見かけない。今日は貸し切りである。早速支度を整え川に入る。流れはそれほど大きくないので、頭上には枝が張り、足下や流れの中には枯れ枝が、といったなかなかストレスの溜まる渓ではあるが、魚が綺麗なことと、花崗岩?であろうか薄茶色の岩が透き通った流れをさらに綺麗に見せるので、私は非常に好きなところである。



いつもは入渓してしばらくは反応がないのだが、今回は魚影が走る。しかし、開きや肩からはアタックがない。水深のある巻き返しや岩影、穴といったポイントにフライを入れると、ようやく反応がありお久しぶりの白いイワナと再会できた。














こちらのイワナは頭部に白点がなく、まだら模様が残ったヤマト寄りの1尾
腹はオレンジ色で、体は白というより、この渓の岩の色である薄茶色といった方が正しい。黒い普通のイワナもいたが、この色はこの渓で育った証ともいえる。














ショートロッド、ショートリーダーでつり上がるOSさん、見えるかな?


少しシビアな出方ではあったが、とりあえずイワナの魚影はまずまずあり、それなりに愉しめたこともあって午後を大分廻ってしまった。下山途中の渓相のよいところで車を止め、簡単に昼食を済ませる。渓相が良いので少し竿を出すことにした。過去あまり良い実績がないエリアなのだが今回はOSさんに数匹出たようで、魚はいるようだ。次回はじっくり攻めてみよう








そして下流でのイブニングタイム。Oさんとは携帯がつながらず合流点の確認がとれないが、以前入ったポイントでやってみることにした。陽の残っている内は魚の気配がほとんどなく、川もコケで透明度が感じられない。しかし7時少し前あたりから虫が出始めた。大型のカワゲラをはじめ、かなりの種類の虫がハッチし始めた。それと同時にOさんも駆けつけてくれた。

そのうち、私の目の前の葦の上空で、大量のモンカゲロウの乱舞が始まった。それと同時ににわかに水面がにぎやかになり、あちこちでライズが始まった。はじめはチビアマゴ中心だったが、そのうち、どこにいたのかというような良型のイワナやアマゴがスプラッシュライズをはじめた。イワナに至っては全身が水面上に飛び出るいわゆるエアーライズをするものもいる。

小振りのモンカゲもどきを流すと、掛かってくるのはチビアマゴ。大型のフライには反応がない。ヒゲナガも出ていたようなのだがかなりの複合ハッチ状態なので、大型の魚は小さななにかの虫を選んで捕食しているようで、フライには全く反応してくれなかった。あとで聞くと、OSさんも同じ状況だったようだ。


良型のヒットはなかったが、久しぶりにイブニングらしい釣りになり、釣果は関係なく楽しい時間を経験できた。老眼の限界を越える暗さまで夢中になってしまった。やはりイブニングは魚だけでなく釣り人をも興奮させるようだ。

最後に、わざわざ駆けつけてくれたOさんに感謝。
同行したOSさん、なかなか楽しい1日だったね。また行きましょう。



4月7日(金) 狩野川水系   晴れ  水温12度      
1年振りの伊豆釣行。そういえば昨年の初アマゴも確か狩野川支流だった。今年は地元の渓が全くの不調で未だアマゴ、イワナ
にはお目に掛かっていなかった。何とか3月中にと思ったが、天候や家庭の都合で4月に入ってからの伊豆釣行となった。

本流で一発大物に期待したが、今年はまだ芳しくないようだ。釣り人も全く見かけない。イブニングでライズを捜すことにして、
日中は支流に入ることにした。本流もそうだが入渓点や駐車スペースを見つけるのが難しい。狩野川に詳しい友人にTELし場所
を確認。これが助かった。感謝!

朝方ライズもあったので本流を少しだけやったこともあり、支流には11時近くになってしまった。最初に入った区間は渓相はまずまずだが、全く反応無し。魚影も見かけなかった。しかし、次に入った区間は早々に反応があり、待望の1尾目がヒット!小振りではあるがパーマークが綺麗で尾鰭が大きなチビアマゴだった。

その後もここはというポイントからは確実に魚が飛び出し、地元の渓で溜め込んでいたストレスを一気に発散。水も綺麗だし、花粉も気にならず楽しい1日になった。気が付けば、朝の6時から飲まず食わずだった。






こんなのがたくさん釣れた












水中写真もなかなかうまく撮れた


5月16/17日(火・水) 南アルプス源流域  雨  水温4〜5度      
今シーズンは気温がなかなか上がってこないこともあり、山岳釣行が足踏み状態。結果、数は望まないとはいえ、納得できるかたちでのイワナとの対面ができていない。お気に入りのフィールドはゲートオープンまで1ヶ月以上ある。

それでも釣り人の欲求には際限が無く、友人達も脚を延ばしてあちこちの可能な渓に出没しているようだ。そんな折り、友人H氏と可能性について検討していたルートを試してみようということになった。普段から運動不足のこの体が耐えられるかわからない程の、長時間の山登りコース。それでもとにかく出かけることにした。

現地の気象情報は気温3度、曇りから雨模様。積雪も50cm以上あるようだ。一旦しまったフリースのジャケットを再び引きずり出し、雨具、着替えなどきっちり準備する。日帰りは無理なので、山小屋に予約を入れておいた。登山客もまだいないようだ。あとは行ってみないとわからないが、雪代と低水温は覚悟。それと疲労度かな...


車を降りてからひたすら登りの林道を歩く。
日頃の運動不足が堪える。

途中の休憩でアルプスの山並みを望む。
山頂付近は雪が降っているようだ。
でも素晴らしい眺めではある。










遙か頭上に延びる雪渓。
未だ雪がかなり残っているようだ。雪代は覚悟かな。

林道脇の斜面にはたらの木がたくさんある。
採りに来る人もいないのだからたくさんある。
帰りに少しいただこう。

しかし、さすがに寒くはないが、どっと汗がでるわけでもない。
ただひたすら歩くのみ。

登り6.2km、2時間半で山荘へたどり着く。
必要な荷物以外を預けて今度はお目当ての渓に向かう。
ここからさらに4.5km、ただし下り傾向なので1時間強で到着。




しかし案の定、雪代による増水で予定していた入渓ルートが厳しそうだったので、水量のある下流でなく上流に入ることにした。ということで、ここから再び登る、歩く。

ようやく川に降り立つことができたが、この雪代。しかも水温は5度。
ドライの釣りは望めない。流すポイントも限られる。それでもはじめはピンポイント狙いでドライをキャストするが、当然無反応が続く。

そのうち雨も降り出した。
友人はニンフに切り替える。
自分はもう少し頑張る。往生際が悪い。でもこれがあとで幸運につながる。








雨が続く。雪代の流れは渡渉ポイントも限らせる。
でも不思議に二人とも悲壮感はない。
むしろ愉しんでいる。
「1尾顔がみれたらいいね」といった気楽な気分でつり上がる。



雨を避けながらのランチタイム。コンビニむすびに雨のふりかけだ。

そして午後、一時の幸運タイムがやってくる。





ランチを摂った場所の近くのさもないポイントにフライを落とすと、
スッとイワナが顔を出した。でも喰わない。フライを替えるとまた顔を出すが
喰わない。3度目にはついに引っ込んでしまった。しかしドライに反応したので
先につり上がっていたH氏に伝えようと駆け寄ると、釣れているというサインと手招き。
そのポイントですでに3尾ほどヒットしたとのこと。ドライに反応したことを伝え、今度は私がドライをキャストすると、バシッと出た。交互に釣ると連続してドライに出た。

下のイワナは背中に白点がなく、かなりヤマト寄りの魚体だった。













このポイントでの最大魚、小さく見えるが26cmほどある。
フライパターンを変えたら吸い込むように出てくれた。


このあとしばらくH氏もニンフ、ウェットを駆使し数尾をキャッチしたようだが、
長くは続かず、山荘の門限もあるのでこの日の釣りは終了とした。
しかし、ハッチもみられないこの状況でドライに出てくれたことは、幸運といえる。







人が入っていない為か、今回は日本鹿やニホンカモシカによく遭遇した。
特に鹿は油断しているのか我々のすぐ近くで草を食べていることもあった。
クマ鈴の音で気づくと一目散に逃げて行く。真っ白な尻が崖を駆け上がる。
50尾近くは見ただろう。
天然記念物のニホンカモシカはそのひげづらでこちらをじっと見ている。
しばらくにらめっこが続いた。


この夜は山荘でたらの芽、ふきのとうの天ぷらと、勿論冷たいビールで乾杯。
そして思わぬごちそうにもありついた。...就寝。






そして翌朝。

昨夜は山頂付近に再び雪が降ったようだ。
昨日の釣果はツキもあったようなので、
この日は支流に入ることにした。
支流は両岸に50cm以上の雪が残っている。
当然水温も低く、4度と本流より1度ほど低かった。

しかし昨日のことがあるのでとりあえずドライをキャストしてみると、
なんとすぐに反応があり、まずまずサイズのイワナがヒット!
適度な流速と水深のあるポイントは少ないが、少ないポイントで着実に
反応があり、短時間で4尾キャッチ、バラシ1と思いがけなく愉しめた。
落ち込み脇の穴でかなりの良型が反応したがヒットに至らず。
でもちょっとドキドキして楽しかった。


山荘までと、帰りの6.2kmが待っているので、この日は早上がりとした。
下りの林道は2時間。途中、たらの芽を少しだけいただいて帰った。

そして車に戻ると、まだ時間があるということで、別の川を覗くことになった。
懲りない釣りバカが二人いくつかの流れをさまよう。

そして最後は温泉。以外に安くてうまい夕食も摂り、ようやく帰路に着いたのは18時30分。
途中事故渋滞にも巻き込まれ、家には23時15分の着だった。

H氏、お疲れ!でも予想以上に充実した釣行だったね。
しかし同じルートをもう一度というのはなかなかきついかな?

4月7日(金) 狩野川水系   晴れ  水温12度      
1年振りの伊豆釣行。そういえば昨年の初アマゴも確か狩野川支流だった。今年は地元の渓が全くの不調で未だアマゴ、イワナ
にはお目に掛かっていなかった。何とか3月中にと思ったが、天候や家庭の都合で4月に入ってからの伊豆釣行となった。

本流で一発大物に期待したが、今年はまだ芳しくないようだ。釣り人も全く見かけない。イブニングでライズを捜すことにして、
日中は支流に入ることにした。本流もそうだが入渓点や駐車スペースを見つけるのが難しい。狩野川に詳しい友人にTELし場所
を確認。これが助かった。感謝!

朝方ライズもあったので本流を少しだけやったこともあり、支流には11時近くになってしまった。最初に入った区間は渓相はまずまずだが、全く反応無し。魚影も見かけなかった。しかし、次に入った区間は早々に反応があり、待望の1尾目がヒット!小振りではあるがパーマークが綺麗で尾鰭が大きなチビアマゴだった。

その後もここはというポイントからは確実に魚が飛び出し、地元の渓で溜め込んでいたストレスを一気に発散。水も綺麗だし、花粉も気にならず楽しい1日になった。気が付けば、朝の6時から飲まず食わずだった。






こんなのがたくさん釣れた












水中写真もなかなかうまく撮れた


4月22日(火) 大井川支流   曇り  水温10度      
今年は地元大井川ではまだアマゴに出会えていない。3回の釣行でライズを1回見ただけで、魚影すら感じられなかった。毎年必ず大井川の支流のチビアマゴでシーズンを迎えていたので今年の状態は残念に感じていた。漁協の放流情報ではかなり入っているとのことであったが、お気に入りの渓には放流がなかったとしか思えない。しかし昨年の後半にいた魚達まで見えないというのは解せない。

そんなわけで、今年の初アマゴは狩野川になってしまったが、「何とか地元で」の気持ちがあるので、今回は別の支流に入ってみることにした。林田さんの本とにらめっこしながら適当な支流を捜す。雨のあとで各支流ともにそこそこ水量があるせいか、どこも良さそうに見える。ここで先日友人のコメントにあった川を思い出し、覗いてみることにした。時間はすでに昼を廻っていた。3、4時間できればいいかなと思いながら上流へ向かった。

ここも水量があり、よさそうなところだ。適当なところに車を止めて、とにかく入ってみることにした。すると入渓してすぐに反応があり、5寸ほどのかわいいアマゴが#16のパラシュートをくわえてくれた。ようやく今年の大井川初アマゴにご対面である。あめ色のテールと朱点が綺麗なお待たせの1尾であった。このあとも水深のあるポイントではそこそこ反応があり、サイズこそ4寸含みのチビアマゴの渓ではあったが、#2のショートロッドであったのでまずまず楽しめた。

ところで、いつものS川グループも春先はチビアマゴ達が遊んでくれるのだが、秋口にサイズアップした魚体にあったことがほとんどない。チビアマゴのまま釣りきられてしまうとも思えないのだが。いずれにしてもここのアマゴにもがんばってもらいたいね。



そんなことを思いつつ釣り上がって行くと、小さなポイントではあるが、水深のある大岩に囲まれた場所が現れた。フライを流せる距離は5,60cm程度。リーダーを左の岩に載るようにキャストし、ナチュラルに流すと、肩ぎりぎりでアマゴが飛び出した。今日の中では最も良型の感触。テンションをかけながら下の流れに誘導し、ネットに納めると、朱点がひときわ鮮やかな7寸ほどのアマゴだった。流れの脇の溜まりで水中写真を撮らせてもらった。



7寸ほどだが顔はとがっていて、なか
 なかの面構えだ。しかし朱点が多い。

  水中写真はアングルが難しいが、
 水が綺麗なのでアマゴの肌の綺麗さ
 が撮れた。






虫の状況では、ヒメフタオカゲロウが大量にハッチしていた。フタオカゲロウの仲間は陸上羽化なのでライズはみられなかったが、魚の活性には関係していたんだろうと思える。まさかチビアマゴのストマック取るわけにもいかないしね。