2005年



8月/9月
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9月29日(木) 南アルプス某水系  曇り  水温10度      
昨年に続き渓流シーズンの最後はいつもの渓になってしまった。今年も大物にはなかなか出会えなかったものの、このフィールドの懐の深さと、釣り人のリリース率の高さからか、楽しい思いを最後までさせてもらった。

今日は友人たちとのスケジュールが合わず、一人での釣行となった。自宅からノンストップで来たせいか、予定より1時間弱早く着いてしまった。前夜からと思われる車も数台ある。禁漁直前ということもあり釣り人が多いのは仕方ない。入渓予定を確認しあう。下流希望が多かったので自分は上流へ向かうことにした。

上流部も人が多いことには変わりないが、前回よりは少ない。ただし、前日からのキャンプ組が複数入っているようで、最上流寄りは先行者覚悟となりそうだ。インターバルの時間も考えて少し下から入渓することにした。痛めている足をかばいつつガレ場を慎重に降りる。水量はやや少な目か。水温を測る。”10度”冷たい!くもり気味なのと風もあるので肌寒い。午前中は厳しそうだ。午後は3時間ほどしか時間がないので集中しよう。

しかし最初のポイントですぐに反応があり、7寸ほどのイワナがヒット。意外に良さそうだと思ったがその後が続かない。30分ほどは反応がなく、水温の上がることを期待しながらそれでも丹念にポイントにフライを入れて行く。しばらく進んだあたりから再び反応が出始めた。フライは最近好調のグリーン系のエルクヘアバッタ(ハックルを前よりに巻くとよりバッタに見える)。水温は11度に上がっていた。ここから一転絶好調になる。しかし反応はメインの流れやここぞというポイントではなく、脇の小さなポイントが多い。今日はフライ、テンカラ有利の日かな。

ただし着水してすぐに反応しないのでテンポの遅いつり上がりになってしまった。予定していた上のエリアまでは十分にできそうもない。イワナのサイズは7,8寸と決して大きくはないが、今日のイワナはパワーがかなりあり、岩に入られることも数度あった。はじめ反応が少なかったのでティペットは7Xだったがここへ来て6Xに上げてみたが少し長くしてドラグ回避したら十分問題はなかった。
すぐにヒットした22cm。この程度から25cmくらいまでが中心で大型は出なかった。

区間の後半、少し大きめのプールに着いた。時間は1時半を少し廻っていた。すっかり忘れていた弁当のおにぎりを急いでほおばり、ドリンクも始めて口にした。寒いくらいの気候だったのとゆっくり目の釣り上がりで汗もほとんどかかず、喉も乾かなかった。にぎりめしを食べながら水面をみていると対岸の岸際で小さなライズを発見。しばらく見ていると少し下流でもライズがある。更に見ていると上流の流れ込みでもライズが。なにに対してのライズかはわからないが、フライを黒のパラシュート#15に変更し、下流のライズから狙うことにした。

イブニングではなく日中のこんな時間にライズに遭遇するのもほとんどないのでちょっと興奮した。下流の水中岩の横のライズを狙いそっとキャストする。3秒ほど流れたところで反応、ヒット!上流の魚を散らさないように慎重に寄せる。しかしやけにパワーがある。上がってきたのは24cmほどのはらがオレンジに染まった綺麗なイワナだ。さらに少し待つと岸際でライズ。今度は手前の流れを回避させる必要がある。ライズ地点を確認しキャスト&メンディング。これも一発で出た。同サイズのオレンジ腹だ。しばらく待つと少し上の岩の陰でまたライズが。今度も同様にキャスト&メンディング。すぐに反応したがフッキングせず。再度流すが反応しないので、フライをアント#16に替えてみた。もう一度流すと今度は出た。ストマックポンプを持ってこなかったので捕食物はわからないが、アントかもしれない。


次は少し上の流れ込みのライズを狙う。これは素直に取ることが出来た。しばし待つがライズがなくなった。それほど大きなポイントではないのでこんなところかなと思っていたところ、対岸のちいさな巻き返しでライズ発見。しかしここは巻き返しの中に枯れ枝がありかなり難しい。1,2秒勝負だ。風もあったのでティペットを少しカットしコントロールを重視。更に流れ込みの向こう側なのでぎりぎりまで近づきキャスト。狙い通りのポイントにフライが落ちた。すぐにバシッと反応がありフックアップ。今回の魚がもっともパワフルだった。中央の岩陰に潜り込もうとするのをぐっとこらえて引き寄せた。ネットに収まったのはサイズこそ25cmほどと大したことはないが、かなりヤマトに近いハイブリットイワナのオスで全体に黒みを帯び、尾鰭も見事な1尾でした。

結局このプールで5尾のライズを取ることが出来た。久々にライズの楽しさを味わった。しかし1時間以上を費やしてしまったので上流部の時間がなくなってしまった。でも短時間、短区間で15尾ほどの釣果は十分だった。多くの釣り人が入るフィールドで禁漁間際でもこれほど魚に会えるところはそんなにない。いつものことながら、C&Rと環境を壊さない釣り人のマナーや思いやりを期待したい。来年が待ち遠しい。



9月1日(木) 大井川本流  晴れ  水温15度      
前回の思わぬ良型アマゴとの出会いに、無性にアマゴを釣りたくなり、久しぶりに大井川上流に出かけることにした。入渓場所をどこにしようかと考えながら、いつもの道を走る。ゆっくり目の出発だったので比較的下のエリアに入ってみることにし、車窓から川の様子を覗いてみると、かなり濁っているようだ。途中の道路の水のたまり具合からすると、昨日大分雨が降ったようだ。少し上流で川に降りてみることにした。
急いで支度を整え、林道を下る。木々の間に流れが見え始めた。水量はかなりあることが水音からも想像できた。不安を感じながら河原に降り立つと、増水の上、濁りがかなり強くとても釣りになりそうもない。がっかりしていても仕方ないのでそのままもと来た道を上る。疲れる道になってしまった。と思いつつも次の行動を考える。

上流に入るしかないが、同様に増水と濁りがある可能性が高い。それでも行こうとすぐに決断し車を走らせる。車止めから久しぶりのMTBに乗り換え、気合いを入れてペダルをこぐ。湖水の濁りはそれほどでもない。これなら何とかなるだろうと更にペダルに力を入れる。バックウォーターの流れ込みが見えてきた。濁りは少ない。笹濁り程度だ。水量がいつもよりあったので、しばらくバックウォーターからつり上がってみた。

いつもの数少ないポイントが増水で急流になってしまっている。少しでも流れの弱いポイントにフライを流すものの反応はない。早々に見切りをつけて上流へ走る。いつもの入渓点に着いた。前回まずまずの結果が出たところなので少し期待するも流れが大分変わってしまっていた。土砂がかなり出ている。しかもここも増水でポイントは前回より少ない。効率よくつり上がることにした。

前回3尾が反応してくれた流れは大分浅くなっていて流れも速く厳しそうだったが、中央付近の白波のない部分2m程の流れにフライを乗せると2mぎりぎり流れたところでヒット。まずまずサイズの感触だったがばれてしまった。その流れ以外では全く反応無し。次のポイントは今回の状況ではなかなか良さそうなところだったので、慎重にアプローチ。沈み石を意識しながらキャストするとフライには出てくるが口を使わない。フライを替えたり、ティペットを落としたりしてみたがその都度反応はみせるもののUターンされてしまう。少し上の流れでも全く同様だった。

魚影はあるものの魚はフライにアタックしてくれない。そんな状態が続いていたが、対岸に小さなえぐれがあるポイントが気になった。えぐれに入った水は手前の流れより少しだけ緩やかだったので魚が潜んでいる気配がした。ただし、手前の流れはかなり速いのですぐにドラッグがかかってしまうことはあきらか。ここでティペットを3ft程付け足す。50cm以上フリーで流れればOK。キャスト即メンディングでうまく流れた。えぐれが終わる部分でパシッと反応。今度はがっちりフッキングしたようだ。でも手前の速い流れに入ってしまい寄せるのに少し冷や冷やしたが、24cmほどの幅広アマゴ(美形!)だった。本日もこれで十分。その後は先行者があったことと、増水濁りの影響でばらしはあったものの反応少なく、早めに切り上げ、気になっていた温泉に直行した。こちらも気持ち良かったことは言うまでも無し。

本日唯一のアマゴ、24cm。でも超美形でした。
濁りはこの程度の笹濁りだったが、少し水量が多く苦戦。    羽化したてのミヤマアカネ。秋も近いな。

8月28日(日) 大井川支流S川  曇り時々晴れ  水温未計測      
日曜日ということもあり、釣りに出かけるつもりはなかったが、午後から時間が空いたので久しぶりにちびアマゴと遊ぼうとイブニングの2時間だけ竿を出しにいつものS川に向かった。台風の影響はそれほどなかったようで、水量も水色も理想的だった。はじめは本流からの遡上魚狙いで合流点からつり上がってみたが反応が全くないので上流へと移動する事にした。

川の様子をみながら上流へと進む。水量が適当なのでどこから入っても良さそうなのだが、イブニングということもあり、プールの多そうな区間を選んで車を止めた。はじめはアントパターンで様子をみたが、反応が今ひとつ。大きめのプールで良型が出てきたが、フライを見切られてしまった。日曜日であるのに蜘蛛の巣が多く、人が入った形跡が全くない。最近はあまり良くなかったのかもしれない。でも魚はいる。

反応があまりないまま時間だけが過ぎて行く。でも今日は渓に立つだけでも良いと思っていたので、それほど気にはならない。水は綺麗だし、暑さもあまり感じない。むしろ気持ちが良いほどだ。しいていえば、蜘蛛の巣の多さがちょっとだけストレスになる程度。でもこの時期の蜘蛛の巣は仕方ない。先行者がなかったと思えばいい。

そうこうしているうちにここで終わろうと思っていたポイントに着いてしまった。水量があるので良型が出てきそうな気配はある。時刻は18:00を少し廻った。いい時間だ。ほとんど日が入らない渓なのでフライが見にくい。イブニングということもあるのでエルクヘアーカディス#14にフライを替え、落ち込みの白泡の切れ目あたりにキャストする。50cmほど流れたところで飛翔が上がった。今日唯一の明確なアタックだ。すかさず合わせるとずっしりとした重みが#2ロッドを通して伝わってきた。「大きい!」この渓にこんな魚がいたのか。慎重にやりとりしなんとかネットに納めてびっくり!本流アマゴといっても遜色ないほどの幅広のアマゴだった。26cmをちょっと上回るサイズに再度びっくり。薄暗くなった川縁でデジタルキープし、元の流れにそっと返してやった。

こんな小さな渓であそこまで育ったなんて余程狡猾だったに違いない。自分のフライに出てくれたことに感謝してここでこの日の釣りを終了とした。十分満足できたのは言うまでも無し。イブニングマジックかな。

体高は本流アマゴに見まごうほど。
ヒレもオレンジが綺麗でピンピン。
目つきもいい。
尺を目指してほしいね。


<本日のタックル>
ロッド:ダイワ グ゙レンモア「やぶさわスペシャル」6’9#2-3
リール:イナガキ「tueffone」
ライン:はじめ風が強かったので#3
ヒットフライ:エルクヘアーカディス#14
リーダー:6x12ftにティペット7xを2ftプラス

8月18〜19日(木・金) 南アルプス某水系  曇り時々晴れ  水温13度      
久しぶりの南アルプスオフ会への参加。足を痛めていることもあり迷う部分もあったが、気持ちが山岳を向いてしまうとあとには引けない。二日間といっても前泊し翌日の午前中を釣るという予定なので、前日はイブニングで少し出来ればいいということで現地に5時少し前に到着した。当日朝から入った先発部隊はイブニングポイントに入っているようだった。

車中泊と夕食の準備を済ませ、時間がまだ少しあったので、目の前のか細い流れに少しだけフライを流してみることにした。そんなわけで草履にTシャツというラフなスタイルで臨んだが、数少ないポイントの一つで#16のアントにパシッと反応が。あきらかなアマゴの引きにちょっとびっくり。しかもサイズもまずまずであった。小さなポイントだったがほんの少しだけ上流から再度フライを流すと再びアタックがあり、同サイズのアマゴがヒットした。この渓では以前に比べアマゴが釣れなくなったねと話したばかりだったのでちょっと驚いた。















さて6名参加のオフ会恒例晩餐会は、FAKさんのアオリイカの刺身にはじまり、しか肉のバーベキューなど、先週に負けず劣らずの豪華版で私の用意した豚キムチ(下ごしらえ、味付け、材料にもちょっとこだわったんだけどな)もかすんでしまった(^^;お酒もなかなかの銘酒も登場し気が付けば12時を廻っていた。明日の起床は4:30なんだけどみんな大丈夫?と思いきや、翌日にはみなさんしっかり起床し予定通りの出発となりました。(みんな強いね!)

私は足のこともあり、比較的楽なエリアに入るつもりでいたが、入渓者が重なったので少し上流からAさんと入ることにした。このあたりは巨岩帯で足には全く良くないのだが、一発大物の期待もできるのでここは頑張ってみることにした。渓に降り立ち目の前のポイントで早速イワナが顔を出してくれ、(しかも2尾)これは今日も爆釣モードかと思いきや、その後は反応が鈍く、最近の中では最も苦戦の釣りとなってしまった。足の痛みでペースも上がらずAさんには迷惑をかけてしまった。(Aさんゴメン)

帰りにはこれまた恒例の温泉で汗と疲れをとり、次回の約束をして解散となった。今回は新メンバーも加わり、また輪が広がった。十分楽しんだといえよう。

8月12〜13日(金・土) 南アルプス某水系  曇り時々晴れ  水温14度      
恒例のキャンプ&フィッシング。今年はFF2名RF2名の4名でいつもの南アへ向かう。出発時の雨模様は例年のこと、現地は大丈夫というジンクスも出来つつあるので迷わず出発した。高速を走らせているとやはり向かう先の空は明るくなり、晴れ間も見えだした。でも山の天気、スコール程度は覚悟の上ではある。

川沿いを走ること数十分。ようやく本日のキャンプ予定地に到着。登山者と思われる車が数台止まっていた。釣りも登山も人気のあるところである。翌日が土曜ということで車が増える可能性もあり、テントの設営場所にやや苦慮するも当日は新たな車は2台程だったのでなんとかセーフ。設営が終わったところで2グループに分かれて上流部と下流部をやることにした。下流部も昨年の情報では魚影もまずまずあるということだったが、われわれは上流に入ることにした。

入渓予定ポイントまで徒歩で約50分。青空が広がりはじめ、気持ちの良い朝となってきた。途中にある岩清水エリアはもやとコケの緑、広い範囲にわたり滲みだしているアルプスの清水が幻想的な景観を創り出していた。このエリアの水は冷たくて本当にうまい。


いつもの上流部のエリアは、ここも他の渓同様、昨年の台風の影響か土砂が出ており渓相も大分変わっていた。魚の反応もある程度はあるものの、小型が多く期待していたヤマトは難しそうな状況であった。しばらくつり上がり、支流との合流点あたりから反応も良くなってきたが、相変わらずサイズ的には今ひとつ。徒歩ということもありあまり上までは行けず、夕食タイムに間に合うよう納竿とした。

テントに戻ると下流に入っていた二人がすでに夕食の準備にとりかかっていた。下流エリアは全く魚の反応がなかったようで昨年とは大分状況が変わってしまったようだ。翌日は彼らに上流に入ってもらうことにした。夕食はHさん仕込みの焼き肉。こんなところでこんなにうまいものが食べられるとは思ってもいず、冷えたビールとともに楽しい時間を過ごすことができた。

翌日は我々が下流部にはいり、前日と入れ替わる形にした。車で20分ほど下がり、前年実績のあったエリアに入った。しばらく二人でつり上がるが、渓相の良さとは裏腹に魚の反応が全くない。堰堤下でようやくルアーに1尾出たがどうやらこのエリアには魚がいないようだ。思い切って昨日の上流部の入渓点の下流まで上がってみることにした。前半は評判通り全く魚影も反応もなかったが、途中からポツポツと反応が出始め、ルアーフライともにヒットするようになった。サイズは相変わらず20cm〜24cm程度が中心だったが、程々に楽しめた。

昼食はテントに戻って「冷たいそーめん」の予定だったので12時少し前に引き上げた。このあとから断続的なスコールにテントも含め心配したが、戻ってみるとすでに撤収済み。聞けば上流には前日からのテント組が先行していて、だめだったようで早めに引き上げていた。その後も断続的な雨が続いたので、昼食は急遽車の中となったが、雨の中苦労して用意しておいてくれたそーめんは実にうまかった。帰りには地元の温泉で疲れをとり、今年のキャンプ&フィッシングを終了した。

8月3日(水) 南アルプス某水系  曇り時々晴れ  水温13度      
フェバリットフィールドである上流部への釣行がようやく実現できた。今期は入れないかもしれないと思っていたので結果はとにかく渓に立てたことでまず満足であった。それでも情報では悪くないことを聞いていたので一応の期待もしつつ早朝のバスを待つ。

平日なのでとたかをくくっていたら、バスは満員しかも半分以上が釣り人。やはり人気のある川である。それぞれがどこで入渓するのか気にしながら自分たちの目標地点で下車。自分たち以外では1人だけだったので早速相談。こちらの希望を通させていただきました。(Fさんありがとう)

水量は適当であり、水温も13度と悪くない。早速釣り開始。まずはこの時期の定番であるアントパターンで様子をみる。一流ししたと思ったら同行のルアーマンMくんからヒットの声。サイズはやや小振りのようだが複数の追いがみられたようで、こちらのフライにもすぐに反応があった。しかし出方はかなりシビアでフッキングしない。その後もそれぞれのポイントで反応があり、ルアーには同じポイントで複数ヒットもたびたびあった。

フライはサイズを#16に落としたらかかりはじめた。魚が多少小振りなのと出方がシビアなので、このサイズにしてからはフッキング率がかなりアップした。小さめのエルクヘアーカディスとハードシェルアントが今日は良かった。ビートル系は不評だった。
途中からサイズも良い物が混ざり始めたが、大物は不発。でも反応が多いので楽しい釣りである。十分十分。















久しぶりの南アルプスは下界のような蒸し暑さもなく、心地よい風と透明度の高い流れに気分も爽快だった。痛めていた足の調子も大分戻ったので心おきなく楽しむことができた。右下は今回のティータイムポイント。涼しそうでしょう(^^)