夫と妻はパートナー(本論に入る前に)
日本人は、世界に誇るべき実力と才能、天分を持っているのに、私には日本に帰ってきて驚くことが二つあります。
ひとつは、家庭内暴力に象徴される「尊属殺人」の多さです。特に五年くらい前から、親が子を、子が親をと。これは、家庭がうまくいっていないからです。
もうひとつは、「夫婦の仲がとても難しい」ということです。
サラリーマン川柳にこんな作品がありました。
「プロポーズ あの日に戻って 断りたい」
「妻の字が 毒に見えたら 倦怠期」
「ストレスは たったひとつ あなただけ」
これらを見ても、日本では、夫婦の仲に前向きさ、楽しさや明るさ、建設的な面が出てこないのです。職場の苦々しい思いだけではなくて、夫婦仲の寂しさを感じさせます。
私も結婚して四十年。自分の家庭生活を省みると、会話の少なさ、妻との語らいがどんなに足らなかったかと反省させられます。
家庭に入ったら夫と妻はパートナーしそしてコワーカー(同労音)であること、つまり二人で家庭を培い、子どもを育て、家の中を明るくし、老後に備え、年をとっても助け合うパートナーであることを忘れてはいけないのです。
この本では、夫婦をよくする七つの方法を考えてみたいと思います。
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