Q:
自分で生きていく自信があり、しかも正しい生活をするように心掛ければ、キリスト教に限らず、宗教に頼らなくても、正しい道を歩くことは出来るのではないでしょうか。
A:
確かに、あなたのように考えている人は多いと思います。しかし、いくつかのことを考えさせられます。
まず、「生きていく自信と確信」ですが、それは何から生まれるのでしょうか。またその自信は絶対揺らぐことはないのでしょうか。昨今、年間の自殺者が3万人を越えると言われています。その多くの方々もある時点までは、自信と確信があったことでしょう。しかし、それが失われてしまった結果が3万人という数字になっているのではないでしょうか。
次に、「正しい道」とは何でしょうか。
かって日本人は「八紘一宇」つまり、天皇を中心に一つの家族となり、世界平和を実現する、という考えの下に、太平洋戦争を進めて行ったのです。その当時の日本人は天皇を現人神と信じて疑いませんでした。外国への侵略も聖戦、平和を作り出す正しいものと信じていたのです。しかし、今日では、それが如何に間違ったことであったか、明らかになりました。
更に、人は必ず死ぬべき存在です。故に、「生きる」ことだけでなく「死」に対してもその心備えをしなければなりません。そうすると、やはり正しい宗教が必要となります。本来宗教とは、「生と死」に応えるべきものでなければならない、と言われますが、同感です。
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