8.第2回事故調査委員会と提訴準備

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  第2回トンネル天井の落下事故に関する調査・検討委員会の公表資料(2012.12.21

議事要旨
1)事故発生前後の状況
 ・事故前は換気は運転されておらず、事故後に送風機運転、水噴霧が作動したことがなど報告された。
2)吊り天井板の構造設計
 ・当初設計を再現した天井板部分の構造設計について、設計当時の規定や考え方に関して確認がなされた。
3)天井板の点検
 ・笹子トンネル下り線で確認された不具合の状況についての議論がなされた。
 ・笹子トンネル下り線で確認された不具合箇所の分布についての報告がなされた。
 ・笹子トンネルの過去の点検履歴についての報告がなされた。
4)引抜き抵抗力試験等
 ・引抜き抵抗力試験の実施計画についての議論がなされ確認された。
 ・覆工コンクリート天端部のコア採取による圧縮強度試験など、他に実施すべき試験について確認がなされた。
 ・引抜き抵抗力試験の実施状況が報告された。

設計が議題として採用された。

 吊り金具の配置が非対称的であるという異常さが判明。理由資料は残っていない。

 材料強度の単位はニュートン(速度エネルギー)。

換気により天井板へかかる圧力は、送気側(追越し車線側)は下向き、排気側(走行車線側)は上向きと、という不均衡があることが報告された。事故当時は換気を停止していた。

 送気側(追越し車線側)は、送風の停止時は天井板の重量による下向き荷重だけがかかり、送風時だけ更に下向きの力が加わる。

 排気側(走行車線側)は、排気の停止時は天井板の重量による下向き荷重だけがかかり、排気時だけ上向きの力が加わる。素人考えだが、交互に両方向の荷重が加わった排気側の方が、設計の想定外の力が強くて、先に落ちたのではないか。

 

  中日本高速を提訴へ 笹子トンネル事故で5遺族(共同、2013.1.19

 山梨県の中央自動車道笹子トンネル天井板崩落事故で、ワゴン車に乗っていて死亡した5人の遺族が、トンネルを管理する中日本高速道路会社(名古屋市)に損害賠償を求め提訴する方針であることが18日、分かった。代理人の弁護士が明らかにした。

 事故では9人が死亡した。遺族らによる提訴の動きが明らかになったのは初めて。

 5人はいずれも東京都千代田区、会社員、小林洋平さん(当時27)、森重之さん(同27)、松本玲さん(同28)、上田達さん(同27)、石川友梨さん(同28)。同じシェアハウスに住み、山梨県に観光に行った帰りに事故に遭った。

 代理人の弁護士によると、提訴の具体的な内容や時期は未定だが「安全管理面の過失について、訴訟準備を進めたい」としている。

 遺族は「二度と事故が発生しないよう、国や中日本高速などは全力を挙げて再発防止に取り組んでいただきたい」とコメントした。

  安全管理とは狭義の維持管理の意味ではなく、設計を含めた全体の安全管理の意味であろう。

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