明石海人顕彰の活動雑記
◆歌碑建立について
「三基の歌碑が設置された沼津千本公園の敷地は、明石海人終焉の地「長島(長島愛生園の建設地)」を象り、原石の御影石は沼商同窓会の石井喜彦氏(明石海人顕彰会事務局)と建設部会によって長島から運ばれました。

他の一基は海人の母校である県立沼津商業高等学校内に建設されました。なお、歌碑に寄せて映画監督大島渚や多くの人に感銘を与えた「白描」序文とともに、グローバルな時代に相応しく、次に掲げる英文の「白描」序文を作成し、石碑に刻みました。訳文につきましてはカナダ人作家フィリップ・クレイナー氏にご協力を頂いたことを、ここに深い感謝の意を込めてご報告をいたします。」
                                    明石海人生誕百年歌碑建立記念「白描」より抜粋

 
明石海人顕彰と文学歌碑建立の「趣意書」(左写真)

明石海人顕彰会の歌碑建立報告
歌碑建立と事業報告を冊子(左写真)を、ご協賛いただいた方々に会計報告も兼ね作成しお届けしました。
またこのことは、静岡新聞にも(H.14.7.23)「顕彰事業を一冊に」(B5判・32ページ)と報道されました。
協賛いただいた個人は、山形県・福島県・茨城県・栃木県・石川県・福井県・島根県・徳島県・高知県各1、北海道・群馬県・山梨県・新潟県・岐阜県・京都府・香川県・広島県・山口県・福岡県各2、奈良県・鳥取県各3、長野県・滋賀県各4、宮城県・大阪府・兵庫県各5、愛知県7、埼玉県・岡山県各10、千葉県11、神奈川県31、東京都38、静岡県572、団体は東京都1、静岡16、岡山2、となり募金目標1千万を大きく上回りました。
ご厚志の残額は、今後の募金活動とあわせ、継続してゆく顕彰事業に使わせて頂きます。ありがとうございました。

長島愛生園からのお客様
3月29日長島愛生園の双見美智子さんご夫婦と4人の愛生園のお仲間が千本浜の歌碑を見学にお見えになりました。
ここに寒緋さくらが3本ありますが、今年は開花が早く、もうこの桜は散ってしまいましたが、千本浜の桜はまだ満開で沼津の桜「海人が眺めた桜を見ることが出来て嬉しかった」と喜ばれたようです。この歌碑に刻まれた「さくら花かつ散る今日の夕ぐれを・・」の歌の「桜」の季節にもう一度訪れたいと言う双見さんの希望で実現したものです。
「明石海人しのび沼津の歌碑見学」 (3月29日静岡新聞の記事紹介)
沼津市出身のハンセン病歌人明石海人が生涯を終えた岡山県邑久町の「国立療養所長島愛生園」の元患者ら6人が29日、同市千本浜公園に昨年建立された海人の歌碑を見学に訪れた。歌碑は昨年7月、海人の母校・沼津商業同窓生らの手によって市内で初めて建立された。
同園の園誌編集部として除幕式に出席した元患者双見美智子さん(85)が「歌碑に刻まれた『さくら』の季節にもう一度訪れたい」と願い、再訪が実現した。園生は歌碑に刻まれた歌を声を出して読み上げ、喜びをかみしめた。双見さんは「海人が眺めたサクラを見ることができて、うれしかった」と話し、初めて歌碑を見た和公梵字さん(80)は「素晴らしい場所を地域の人が提供してくれた」と感謝していた。
と新聞で報道されました。この歌碑の敷地は長島愛生園の敷地を形づくり、また原石は長島愛生園より運ばれたものであり、海人のふるさとは、愛生園から訪れた方々にとって自分のふるさとへの里帰りや墓参のように感じて頂いているような気がします。今回は「日帰り」でしたが、またサクラの咲くころ、里帰りをゆっくりして頂きたいものです。

「お帰りなさいませ」 (歌碑序幕式で顕彰会会長挨拶で)
長島愛生園の機関紙『愛生』(H.13.9)では、(表紙は沼商の海人歌碑の写真)「おかえりなさいませ」というタイトルで、歌碑が建立されるまでの経緯や愛生園から海人歌碑の石の運搬の回想や海人の資料など解説も入れ特集を組み、顕彰会会長の歌碑除幕での大井一郎委員長の挨拶を、「我々の先輩野田勝太郎さんを、きょうから明石海人と呼ばせていただく。この碑を建てるにあたり、ただ一言 『お帰りなさいませ』」と挨拶した。と紹介しています。今まで海人に携わってきた方たちとって、万感胸にこみ上げる思いの・・大井会長の優しい心の一言だったと思います。

沼津若山牧水記念館
明石海人歌碑の生みの親とも言うべきでしょうか、沼津牧水会の理事さん(八十濱俊一氏・川口和子氏など)のご尽力に頭が下がります。沼津若山牧水記念館の館報27号(2001.10.10)で「牧水と海人」(岡野久代氏)「明石海人の歌碑によせて」(八十濱俊一氏)など海人を取り上げています。この海人ページを作成するにあたり、ずいぶんと参考になりました。

沼津市若山牧水記念館

http://web.thn.jp/bokusui/

千本浜歌碑の側の喫茶店
この歌碑を海に向って歩きますと、「弓や」さんという喫茶店があります。ここでは、海人歌碑に近いので、SBSTV(静岡放送)で放映したSBSスペシャル「生きる日の限り」(明石海人特集)のビデオを用意してあり、歌碑においでになった方や、県外の方やご覧いだだけなかった方にお見せしたいと準備してあるそうです。
また、「海人全集」や歌集「白描」も、置いてありますので、お立ち寄り下さい
「顕彰事業3」(文学展)へ戻る
「歌意」へ