初めて発病した時の日記より


○発病し、告知もされぬままベッドにいた時より。

「不安」

動かない身体、不安だけが走り出していく…。


○告知も終わり、一時は危険だった山は乗り切って落ち着いたころに病気のことを友達に電話で告白した時より。

「勇気」

みんなが自分の勇気を持っていけと言ってくれた…。

    「心」

体は病んでしまったけれど心は病まないようにしよう


○一時退院の時のエピソード

一時退院する前の定期健診では、ここで熱があって一時退院中止なんてことになるのが嫌だったのか、アイスノンで頭や脇につけて冷やしたり、顔を洗ったりして熱を少しでも出ないような準備をしてから体温計で熱を計りました。そして熱も平熱で何も問題がないことを確認してから看護師さんを呼び、自信満々に「熱はないですね〜これは余裕で大丈夫だ!」とか言っていました。今考えると、それで熱が下がるわけないし微妙な努力をしていたんだな〜と思い出すと薄ら笑いしてしまいます(笑)


○「今、ここにある想い」後編より。入院中にふと感じたこと。

      「明日は明日の風が吹く」


昨日があり、今日があり、明日がある。

もし昨日が嫌な日なら今日はいい日かもしれない。

今日がいい日なら、もしかしたら明日もいい日かもしれない。

いい日を見つけることができたのならその幸せを次に繋げたい。

いつも笑顔でいられるいい日になるように。


○「小さな幸せ」

幸せは人それぞれ違う。あなたには今、何が幸せって言えますか?

小さなことでも、それはあなたにとって大きな幸せありませんか?

それはどんなことにも負けないあなたの支えになってくれますよ。

みんなの笑顔が私にとっては一番の支えであり幸せなこと。

そんな自分だけの幸せを大事にしたい。



○親友が二十歳の誕生日に病室に来て「少し出れる?」と言われたので主治医の許可をもらい談話室へ行くと地元の友達が集まってくれていて、私の大好きなピザと手作りケーキが置いてあり、誕生会を病院でやってくれました。その時に友達に週刊誌ほどの大きさのアルバムをもらいました。そこにはここに来ているみんなの寄せ書きと今日はこられなかった地元のみんなの言葉が書いてあり、たくさんの写真に一枚、一枚、思い出を書いてくれた写真集でした。病院にいてもとても幸せな忘れられない誕生日を友達がプレゼントしてくれました。


「宝物」


二つ宝物が増えました。

一つはみんなが作ってくれたこのアルバム。

もう一つはみんなの優しさがくれたこの想い。




○もしかしたらこの詩は私の心の弱さかもしれません。

「当たり前の健康」

失敗したっていいじゃないか!

毎日が楽しくなくて幸せじゃない?

そんなことは言わないでください…。

健康な身体がある。それってとても幸せなこと。



      「道」

いい日もあり、悪い日もある。

楽しい日もあり、悲しい日もある。

楽な日だってあるし、辛い日だってもちろんある。

誰だってずっと幸せでいたいのかもしれない。

人生はいいこと悪いことプラスマイナスゼロ?

でもそんなにうまくいくものじゃないんだよね…。

それでいいんじゃないのかな?

いい日、悪い日、全部ひっくるめて一つの人生なのだから。




○退院した後でそのままお墓参りに行くことになった。両親にお寺へ向かう途中の車の中で何度も「ありがとう」を言おうとしたが照れて言うことができないでいた。自分たちのお墓の前で手を合わせた後に「ありがうとうね」と一言だけど言うことができた。そうしたら母親は目を真っ赤にさせ、父親も私の背中をポン、ポンと軽く叩き「よく耐えたな。頑張ったもんな」と目を赤くさせて言ってくれた。私に初めてみる父の涙だった。


「今ここにある想い」

生きていることの大切さを教えてくれた想いだから…。

みんなのやさしさが詰まった想いがここにあるから…。

今、ここにある想いを大切にしていこう。