お吉は奉行所に呼び出され、御奉公に行くようにと言われたが、かたくなに断った。 そこで下田奉行頭取の伊佐新次郎が説得に当たった。「鶴松の出世とお国の為にぜひ」 という伊佐の必死の説得にやむなくお吉は承諾したのであった。1857年5月22日 お吉は領事館の置かれていた玉泉寺で初めてハリスに会った。