安政元年11月4日に大地震があった。既に父親は死んでおり、母親はこの地震の時、 命からがら逃げ延びたのである。下田は大津波に襲われ町は壊滅したが、おせんと共に 近くの山に難を逃れた。幼馴染の鶴松も母と共に災害から逃れていた、そして、共同生活 するうちにお吉と鶴松の間に恋愛感情が芽生えた。