セックス遊戯にふける。ユリは、勉強もできるがセックスも好き。卒業した双子
の兄弟も、時折訪ねてきては、ユリと遊ぶ。卒業後、ユリは東京の大学へ推薦で
入学。灰野はその田舎町で郵便配達夫になる。
BLUEとは、彼らがセックスの時に、服用した興奮剤で、灰野の脳裏にはユリ
との出来事が、夢のように思われ、未だに薬の影響が残っているような錯覚に捕ら
われる。
東京都青少年条例で回収指示の出たいわくつきの「エロマンガ」である。確かに
常識的には、高校生が屋上で桃色遊戯なぞもってのほか、と非難されようが、これ
は、テレビゲ−ムと同じ、仮想空間の世界である。現実の物語というより、遊びの
一つに過ぎない。つまり、セックスという行為から現実的な感情や倫理といったも
のを取り去って、ひたすら心地よさ、快楽のみを描いたのである。