「強いと、弱い」


 暴風雨にさらされている大樹を観ていると、しなっている。そうしなければ、たちまち折れてしまうだろう。長い間生存し続けるには、このしなやかさは大切だ。強風に逆らわず、自然になびく、そんな生き方がいい。これは弱いように見えるけれども、じつは強いのだ。生き続けることが一番大事である。枝葉を伸ばし、大きく成長させることが、命の営みなら、その命を絶やさないことも重要だ。それには危険に立ち向かっていくこともあるが、危険から身を逃すということも大事な選択肢と言える。今は将来のことを考えると不安になる要因が数え切れないほどいっぱいある。しかし、情報というものは実際を反映しない。いつでもできることを精一杯するしかないのである。柔軟な対応ができれば、弱さが、強さとして発揮されることがある。それは明日も命が続くという保障になるのである。 (‘06/08/07)


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