「時間は有効に」


刻々と変わっていく天気の雲画像がある。少しずつだが、確実に移っていく。気圧の谷が近づくと雨になる。高気圧に覆われると晴れになる。誰にも止められない巨大な力を感じる。今見ている空の雲一つだってどんな強力な爆弾でも吹き飛ばすことはできないだろうなって思う。だから、雨が降ったといっては悲しみ、暑い日が続くといっては辛く思うようなことは、時を楽しんでいないのだろう。以前は次の問題、そして次の問題と思い悩むこともあったが、最近はそれらの問題を、ちょうど旅の駅のように、過ぎ去っていくものとして感じることができるようになった。時が過ぎれば解決し、解決しなければ、次の手を打てばいいと……。過ぎたことにくよくよせず、明日のことを悩まず、いまを全力で楽しむ、幸せを追い求めるのではなくて、今が幸せ、という考えの方が時間を有意義に使えるように思う。なぜなら、私達は過去にも、未来にも生きられないのだから……。
('07/06/04)

「少し真面目なエッセーたち」へ