「JRのポスター」

明治時代、武士が失業し、その就職先に鉄道事業がありました。だから、国鉄時代から、「列車に乗せて進ぜよう」、「乗せていただく」、という風潮があり、一昔前、車椅子に乗った者が行こうものなら、開口一番、「付添いはおるのか、なぜ2週間前に連絡せなんだ」と大目玉を食らいました。
最近でもJR西日本の駅構内のポスターやホームページには、「乗車2日前」に連絡するようにという文言がありました。スムーズに乗降補助をするためとはいえ、障害者団体の反対でそれらポスターは回収されました。
いろいろな境遇の人が分け隔てなく、利用できるのが公共交通機関の使命です。実際に、「特別な者を特別扱いしない」のは大変なことと思います。しかし、誰もが普通の生活をすること、これがこれから求められる社会のあるべき姿、つまりユニバサル・デザインではないでしょうか。('07/10/05)


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