ほんとうにそうなの?

 数年前に、「山内一豊展」に行ってから、戦国時代の感じ方が変わった。何回も戦場に出て死なずに生き延びる武将に疑問が生じた。戦国時代というと殺し合いばかりしているとドラマで見ていた。しかし、まず生き延びる武将を守りきるにはどれほどの犠牲者が必要なことか。そしてそこまでして戦う人がいるのか。そう考えると、合戦というのはそれほど熾烈なものではなかったのではないだろうか。この時代に人口が増えているとの説もある。宣教師の報告によると、日本人は非常に礼儀正しかった、という。騎馬軍団の武田も馬を大事にして徒歩で進軍していたようだ。馬は逃げるときには使ったという。また経済でも古代地中海を征服したローマ軍など戦争をしては、木、竹などの資源を使い果たして領土が使い物にならなくなったようだ。日本では領土経営が上手くいっていて荒廃は起こらなかった。さて、わたしたちが見たり、聞いたりしているものは、本当の姿を伝えているのだろうか。-夏草や つわものどもが ゆめのあと−。


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