「かめは駆けていた」
| 「♪もしもし かめよ かめさんよ♪」。「うさぎとかめ」の童謡を歌ってみると改めて両者の認識の違いを感じます。うさぎはかめを、「歩みののろい者」と言っています。かめはそれに対して「それならおまえとかけくらべ」しようと挑戦しています。始まった駆けくらべ、やはりうさぎにはかめが「歩みののろい」と感じたことでしょう。しかし、かめは駆けていたわけです。「駆ける」というのは、速く走ることです。そして、この「速く」というのは、「テンポが速い」の速いです。一生懸命だったことでしょう。うさぎも走っていました。けれどもうさぎからすれば、一眠りしたって大丈夫と思えるくらいかめは「歩みののろい」わけです。ダッシュすれば瞬く間に追い越せると確信していました。さて、こういうことって身の回りにありませんか。わたしたちは、うさぎでしょうか、それともかめでしょうか。 ('09/03/10) |