「穏やかな生活には」

 何を目指して生きているのが分からなくなる時があるかもしれない。そんな時は、周りに流されているときだ。そもそも人間は成長して、社会的な生きがいを見つけ、パートナーと一緒になり、子供を授かり育てて、子孫を残し、その子孫に囲まれて、穏やかに生活すると言うのが自然なもののように思う。今の世の中を見ると、充分な報酬を得られない仕事、年金・医療制度に対する不安、少子・高齢化による労働力への心配、物の値段の高騰など、身に迫ってくるマイナス要素が多くあり、閉塞感がある。現実は直視しなくてはいけないけれど、心に逃げ場と言うか、そう、ゆとりが必要だ。それは何かの達成感かもしれないし、人に良いことをしたときかもしれない。また、一服の茶の時間かもしれない。そんな時、生活に充実感が生まれ、穏やかなものとなるのではないだろうか。人は自分の考えるようになるという。せめて自分の心は穏やかにありたい。('08/06/12)


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