「ありがとうございます」


最近、パソコンをメーカーに出した。その前に電話で不具合の状態を話したとき、オペレーターがよく「ありがとうございます」という言葉を使った。他のメーカーにも電話したことがあるが、こうした傾向は一般的になっているようだ。「ありがたい」、「有難い」、つまり、あることが難しい、数少ないということだ。確かに、「良い」と思えることは少ないかもしれない。こちらの言う言葉に、「ありがとうございます」と言われると、気分は悪くはない。そういえば、この言葉、日常生活で非常に貴重なものといえる。相手を傷つけず、尊重して、「良い」と位置付けるものだからである。相手との距離を縮めて、さらに良くなかった関係さえも超越してしまうような力があるように思う。日常生活はもちろん、電話など、顔が見えなかったり、どんな人物か分からない場合は、友好的な関係を作り出すのに最適の手段である。('08/02/10)

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