「やばい」は、やばくない!?


 最新の広辞苑に、「やばい!」という言葉が肯定的な意味として載せられるそうです。「このカレー、やばいなあ!」と言うと、このカレー、うまいなあ!」という良い意味でこのごろ使われています。少し前なら、この「やばい!」という言葉は、警察が犯人を追跡するのを見て、犯人が、「やばい、逃げろ!」というシチュエーションが正しいように思うのですが―。ですから、悪人の使う言葉でした。もっとも、この「悪人」の言葉の意味も、「突出して平均から外れた人」という意味があったり、動物を殺して商う人も、悪人と呼ばれていました。「やばい」というのは、牢屋や看守を意味する「厄場(やば)」という言葉があって、そこからきているようです。言葉は時代によって変化していきます。ここ10年くらいで、「すごくいい」、「魅力的」という使われ方が主流になりましたね。



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