「七夕豪雨の思い出」


 今年の梅雨前半は雨が少なく、日の射す日も多かったようです。けれども、梅雨末期の豪雨には気を付けなければなりません。40年以上たってもいまだ母との会話に出てくるおそろしい話があります。高等部の時代、静岡の学校の寮に入っていたので、2週に一度くらいの間隔で週末に函南の家に帰り、月曜の朝に静岡まで母に送ってもらうという生活をしていました。朝6時に家を出て、1時間目の授業に間に合わせます。ところが、1974年の7月8日の月曜日はちがっていました。前日7日午前9時から8日午前9時までに静岡市に観測史上最高の508mmの雨が降り、この雨で静岡市内を流れる安倍川、巴川が各所で決壊・氾濫が発生し、大規模な災害が起きていました。世にいう、「七夕豪雨」です。道路は大渋滞、高等部の寮に着いたのは午後3時、今記録を見ると大変な時に自動車を走らせていたんですね。母は全く強し、です。


「コラム・エッセー」