「便利な道具―振り返ってみると」


便利な道具が増えました。でも、暮らし良くなった半面、身体の動きを悪くする面もありました。とはいえ、むかしに戻れるわけではありませんが……。
1990年代に電話にハンズフリーで話せるようになって、両手が自由になった、と思ったら、受話器を手で持たなくなりました。これは、脇をしめる動作をしないで顔をつきだすことになりました。肩胛骨がまさにウイング状態になり、両腕は後ろに引っ張られます。これは胸で手を合わせるような日常の動作をむずかしくしていきました。
 もうひとつ、トイレのウォシュレット。「ぽっちゃん!」の古いトイレのころは、お尻を拭くのに紙を持ってかがんで身を二つにしました。それが必要なくなりました。これは、柔軟体操をやめたようなもので、身体の硬くなるのを進めました。これらだけが原因とは限りません。身体の老化も認識しなければなりません。「柔軟と筋トレ」大切ですね。
 


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