「嗚呼、郵便ポストが……」


 家の前の県道の拡幅工事のため、沿線に45年ほど建っていたなじみの雑貨など扱っていた店が移転してなくなり、同時に今までそこにあった郵便ポストもなくなりました、昨今、郵便が電子メールにその地位をおびやかされているとはいえ、これまた郵便ポストもないと不便なものです。役所に出す書類はもとより、高齢者のなかには、まだ電子メールをしない人もいて、やはり郵便の役割は重要なものといえます。数百メートルはなれたコンビニに郵便ポストがありますから、そこまで行かないといけません。モータリーゼーションやネット化が進むなか、早く、多く情報や物を流そうとするあまり、道をテクテク歩いているような弱者には何か忘れられているものがあるように思えてなりません。秋の落ち葉を踏みしめるように、じっくり、ゆっくり歩む、そんな落ち着いた気持ちで物事すすめていきたいものです。
 


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