「震災に学ぶ-『災害時要援護者名簿』」


 防災役員が聞きに来る、「災害時要援護者名簿」、本当に災害時に役立つだろうか。確かに助けてくれる人が多ければ、それなりに力を発揮すると思うが、「助けてあげたいのはやまやまだが、自分の命も…」という状況で果たしてどうか? そもそも、挨拶くらいですれ違う人が手を伸ばせるのか? 介護技術がなく要援護者を扱えるのか? ふだんでさえ介護者不足に陥っている障害者なのに、まかなえるとは思えない。消防・警察・自衛隊に介護の経験のある人はどれほどいるだろう。そして個人情報保護法の運用との関係。東日本大震災の障害者の死亡率はだんとつに高い。誠に不安である。


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