「お正月に温故する」


 明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。元日、二日、三日と今年はとても寒く台風のような低気圧による雪の被害が多くありました。今年も厳しい年になりそうです。けれども、お正月らしく朝早くテレビをつけると、「雅楽・舞楽」や、「能・狂言」などの日本の芸能を放送していました。「こんなのふだん観られないな」と思い、観ていました。発音の意味が分からないので文字を追って理解していきました。中国・朝鮮から伝わってきた文化、日本の奥深い文化。限られた人と舞台と道具から限りない空間や景色、時間が見えてくるから不思議です。いにしえの人々からの思いをちょっぴり知りえたような気がしました。電子音を使わなくても、笙、横笛、尺八、鼓、太鼓、そして人の声で幻想的な世界、見えない世界を表現できるのです。忘れていたものを見つけた想いでした。


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