禁酒番屋


 年末年始、お酒にご縁がございます。江戸時代、藩の財政悪化で、藩士に節約するようお達しがあり、酒の好きな者が、酒屋に酒を届けさせようとすると、番屋でお役人が詰めている。酒屋が、酒の入った徳利を届けようとすると、没収され、お役人に全部飲まれてちゃう。そこで酒屋は、酒を油と偽って通ろうとする、…と、見破られて飲まれっちまう。包みを箱に代えて、水引を引いてお歳暮に仕立てて、「水カステラでございます」といっても、お役人は没収して飲んじゃう。では、というので酒屋の小僧さんたちが、みなで徳利に小便をいっぱい入れて番屋へ。小僧さん:「これは小便でございます」。お役人:「また偽りを申すな。酒であろうに」と飲んでしまう。本当に小便と気づいて、「あなこころう。このー、うーん、この正直者めが!」。おなじみ、「禁酒番屋」でございます。


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