一生懸命に、「はびこる」べし


 生物学者の長沼毅が、「生きることは、はびこること!」と述べているのを聞いて、「おおっ、これはいい!!! その通りだ」と共感してしまいました。ちょっと変ですか? でも、「カミツキガメ」って居るでしょ。「アメリカザリガニ」だって、「ブルーギル」だって、「ブラックバス」だって、今までいた日本の生物の領分を侵して、一生懸命に生きています。ある健康なお年寄りが死んでしまった理由は、「もう、自分の存在価値がない」と思った時から、お化粧をしなくなり、認知症になり、病院に入院して、車いすになり、生きるのをやめてしまったからだ、と聞きました。その時に、「ここでも、はびこってやる!」と、「才気煥発」、自分の生きる意味を再度見いだせれば、元気になれたものと思います。生命は、「生きるため」に生まれてきました。それは、自分の領分を広げる、そう、「はびこる」ことなのです。


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