「なぜ「七夕=たなばた」と読むのか?」


幼い頃、短冊に何を書きましたか?日本では七夕は稲の開花期にあたり、水害や病害などが心配な時期です。また、お盆(旧暦の7月15日)の準備をする頃にもあたります。そこで、収穫の無事を祈り、棚機女(たなばたつめ)という巫女が水辺の棚の上に設けられた機屋で棚機(たなばた)と呼ばれる機織り機を使って先祖に捧げる衣を織りあげ、それを祭って神の降臨を待つという禊(みそぎ)の行事を行っていました。棚には神聖なものを一段上げるという意味があります。
やがてこの行事と乞巧奠が交じり合い、現在のような形になって定着し、もともとは7月7日の夕方を表して七夕(しちせき)と呼ばれていたものが、棚機(たなばた)にちなんで七夕(たなばた)という読み方に変わっていきました。

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