「「しゃぎり」の声が聞こえる」


今年は、「夏祭り」のための「しゃぎり」を練習するこども会が隣の集会場でにぎやかです。昨年は、3.11の大震災があり、自粛されていた祭りも、再開です。やはり、夏はにぎやかなのがいいな、としみじみ思います。こうした行事も努力しないと途絶えてしまいます。盆踊り、花火、綿菓子、アセチレンの光、こどもたちが走り回り、はしゃぎ回る声……。非日常の楽しさ、解放感は、これからも文化として受け継いでいかなければなりません。それも自然につながるものではなく、ここにいるわたしたちが意識して、あるいは、楽しみにして、行っていくべき責務を負っているように思えます。収穫の楽しみがなければ、労働の苦しみは乗り越えられません。楽しみがあるから生きられるという簡単な公式が、人生を彩りあるものにしていくのです。

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