「この気象は……」」


 六月といえば、紫陽花の葉の上をかたつむりが進む雨の季節です。それらに変わりがないとは言え、今年の気象は例年にない激しさを感じざるを得ません。本当に異常気象といえます。気温は高くても、時折ふく強い冷たい風は次の前触れです。そう、黒い雲が追いかけてきて、大雨、雹、あられが降り注ぐことを経験します。テレビではどこに現われるか知れない破壊的な恐ろしい竜巻もあり、雷のせん光と轟音もあり、まさに、空をかける龍のようです。まだ止まるところを知らない地震が西に、東におこっている知らせを聞きます。かと思えば、新しく見つかる断層は富士山周辺などの安全を脅かしそうです。もう、昔の時代の生活に戻れるわけではありませんが、私達の心におごりはないか見つめなおす良いきっかけなのかもしれません。

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