「「星野富弘展」」


 よく行く歯科医の診察室に星野富弘の詩絵のカレンダーが飾ってある。「いい絵だな」と思っていたが、詩画家・星野富弘氏はそれだけではない。中学教諭になるが体育のクラブで生徒を指導中に事故に合い、頚椎損傷。ベッドに寝た切り状態で、口に筆をくわえて、文や絵を描くようになった。その数500点。一点を制作するのに、約20日かかるので、1万日、約30年間を費やしている。B4版くらいの和紙に、先に水彩絵の具で絵を描いて、書きためた文章の中から適切なものを選んで書き込む。描きあげた絵に、文章を入れていく、というのはすごい精神力が必要だ。1字も間違えられない。その文字の大きさ、飾ってあるそれが書かれた原寸なのである。群馬県に氏の美術館がある。今11/27まで静岡の駿府博物館で氏の詩画展が100点飾られている。その内の95点が原画である。

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