(1)商品の面 から選ぶ
 まず何と言っても商品が好きかどうかということだ。何と言ってもネットワークビジネスの原点は口コミだ。いい商品、いい情報は宣伝しなくても口コミで広がる。「自分が使ってとってもよかった」「実際使ってみて、こんなに素晴らしいものだとは思わなかった」というような生の声、正直な声が感動となって伝わるのである。
 自分が使ってもみないものを、カタログやマニュアルに従って説明しても相手の心の響くものではない。使ってもなくて良さもわからないものを人に売りつけるという行為こそ罪悪感にさいなまれるものはない。 ネットワークビジネスは「売る」のではなく、感動を「伝える」仕事である。そのためには商品に惚れ込んでいることが大前提だ。商品に惚れて惚れて惚れ込んでいる人にかかったらネットワークはあっという間に広がる。そういったことを前提に商品からみた選び方に触れてみたい。

  消耗品 耐久消費財
メリット ●リピート注文がくる ● 安価だから人に勧めやすい ●組織が広がってくると、末広がりで収入が増える
●利幅が大きい●すぐに利益になる● 結果をすぐに出したい人、販売が得意な人には向いている● メンテナンス需要がある
デメリット ●最初は収入にならない●リピートにつながるようお世話が大変●利益を得るようになるのに時間がかかる ●販売のプロを見つけることが難か しく分身ができにくい●常に新規開拓しなければならない● 高額のため購入もむずかしく 人にも勧めにくい●メンテナンスが必要


  単品  多種品目
メリット ●シンプルで集中しやすい●情報が混乱しない●伝えやすい●イメージを植え付けやすい●販促品がそんなにいらない●商品知識を深めることが容易 ●あれがだめならこれと人によって選択枝を変えられる●カタログ好きの人に興味を与える ことができる
デメリット ●相手がその商品を気に入らなければ話はそれで終わる ●相手が混乱しやすい● カタログ、サンプル等 どうしても多くなりがち● 商品知識が追いつかなくなりがち


  ハイテク商品 ローテク商品
メリット ●新しいもの好きの 興味を引きやすい ●難しい説明がいらない●長年の人類の使用実績があり安心●新商品の投入、仕様変更がほとんどない
デメリット ●さらに高機能で安価なものが競合としてすぐにでてくる● 新商品の投入、仕様変更が激しい ●新しいもの好きには物足りない

 

 

(2)マーケティング面 から選ぶ
 始めての人にとってマーケティングプランの説明を聞いてもなかなかわかりづらいものがある。例え頭でわかっても正直なところ実感できない。やはり実際やってみて経験することが一番だ。基本的にディストリビューターに対するボーナス(しばしばディストリビューターに支払われる毎月の収入のことをこのように呼ぶ。一般 の会社で年2回支払われるボーナスと混同しないように)は、小売り活動の利益、グループを育成した育成ボーナスの2つに分かれる。
 各社によっていろいろなマーケティングプランを用意しているが大別すると次のようになる。

  システムの仕組み メリット デメリット
ブレークアウェイ ディストリビューターの組織と売り上げが拡大すると共にボーナス率が高くなり、グループのディストリビューターが最上位 のレベルを達成すると独立して(ブレークアウェイ)いくシステム。そして独立した組織の売り上げに応じオーバーライドというコミッションが得られる仕組み。 グループを育成してブレークウエイさせていけばいくほど収入は安定する。また高い高収入が期待できる。 育成ボーナスをもらうための条件があったり、最上位 に上がるまでのハードルが高く、組織が大きくなるまではなかなか収入にならない。
マトリックス
(バイナリーはこの
マトリックスの一部)
マトリックスとは数学の用語で行列をいう意味である。このシステムの特徴は自分が直接スポンサーできるディストリビューターの数(ダウンラインの系列)を限定しているというところにある。この数を2人にしたものをバイナリーと呼ぶ。 例えば自分が5人をスポンサーした場合、2人は自分の直につけることができるが残りの3人は、自分の直の2人の先に組み込まれて行くというもの。 自分のスポンサー能力が低くても上位のリーダーが自分のグループにつけてくれるので、誰でも収入を手にしやすい。 どうしても他人任せの組織になりがち。
ユニレベル ブレークアウェイのように組織が拡大するに従って育成ボーナスの率が上がってくるのでなくフラット(ユニ・単一)な還元システム。例えば自分のグループの5から7レベル(段階)まで単純にボーナスが得られる仕組み。 組織が大きくならなくてもそこそこの収入が見込める。副業で携わる人には向いている。 自分のつくった全ての組織のボーナスが反映されない。
ハイブリッド ハイブリッドとは混合とか混成とか言う意味である。一般 的にユニレベルの欠点を補い、ブレークアウェイと組み合わせたものが多い。    

 その他マーケティングプランを検討する上で、降格(実績がないと取得したタイトルが落ちる)があるかどうか、ランクの押し上げがあるかどうかなどもチェックするといい。毎月ノルマ、ノルマで走り回らなければ収入を維持できないようなマーケティングプランなら、ネットワークビジネスとしてのメリットはなかなか享受できない。
 何と言ってもネットワークビジネスの醍醐味は、マネーリッチ、タイムリッチ、フレンドリッチの全てが同時に得られるところにあることを思い出して欲しい。

 

 

(3)会社のトップと経営理念から選ぶ
 いくらがんばっても会社がこけたら皆終わりである。そういった意味では伝統のある会社は安心できる。かと言って新興の企業なら大きなチャンスをつかむことも可能である。
 やはり会社は99パーセントそこのトップで決まる。トップの考え方が会社の経営方針となって明確化され、従業員に徹底され、商品とマーケティングプランを通 じて多くの人々の共感を呼び、支持を集めた時その会社は大発展する。 今から関わろうとするネットワークビジネスの会社の配布物を通 じ、トップの考えをよく知ることだ。
  一番いいのは直接会ってよく話を聞くことだ。またその会社の商品やサービスが時代のニーズに合ったものであるかどうかも要チェック。やはり時代の流れに乗らないとなかなか難しい。

 

 

(4)会社のサポート体制から選ぶ
  ディストリビューターになって仕事を始めたものの、注文した商品がなかなか届かない、届いても間違いだらけ、確認の電話を入れてもたらい回し、ボーナスの支払いが滞りがち・・・こんないい加減な会社とのおつきあいはさっさと見切りをつけよう。あなた自身の信用すら失ってしまうからだ。要は「約束を守る会社」であるかどうかだ。
 また会社が商品の購入を強要したり、ノルマノルマとあおるようなところとも早く縁を切るべきだ。
 ネットワークビジネスのディストリビューターのことをフリーエンタープライズ(独立企業家)と言う。つまり誰にも強制されず、自分の自由意志でビジネスを展開していけるのがこの仕事の醍醐味だ。
 あくまでネットワークビジネスの会社はディストリビューターをサポートするのが任務である。 物流支援業務(受注、集金、配達等)情報支援業務(販促物、各催し物の案内等)そして苦情処理業務(お客様相談コーナー等)営業支援業務(営業所等)などを一通 りチェックしてみよう。

 

 

(5)関わっている人達(ディストリビューター)の面 から選ぶ
 ネットワークビジネスは何と言っても会合やイベントに出てみることでその全貌がわかってくる。とにかく会合には率先して出席してみよう。  そうするとどんな人がかかわっているのか、ディストリビューターはどんな階層の人達が多いのか(例えば中高年中心とか、若い人が多いのかとか、男が多いのか女が多いのかなど・・・)などが一目瞭然である。
 昔の悪徳マルチ商法は、いったん会場に入ったら高額の商品を購入、あるいは多額の入会金を払うサインをするまでは帰さなかったと言う。それで多くの人が被害を受け大きな社会問題となったが、あくまでネットワークビジネスは個人の自由意志で参加するビジネスである。そのことを心に強く銘記して欲しい。決して強制されてやるものではない。 また儲け話で人を勧誘するような人達が多くいるところも要注意である。ネットワークビジネスも成功するにはこつこつまじめにやることが大前提となる。
 儲け話で被害を受けた人は、半分以上は本人の責任でもある。引っかかった人にも十分責任はある。世の中そんなに「濡れ手に粟」で儲けられるものはないともっと知ることである。

 

 

(6)あなたの性格の面 から選ぶ
 この仕事は1にも2にも人間関係だ。とにかく「人が好き、人間が好き」ということが大前提である。 人間社会は全て「かごに乗る人、かつぐ人、そのまたわらじをつくる人」と言われるように、適材適所があるものだ。 人から誘われたから仕方なしにとか、義理でとかでこの仕事に関わってストレスをためてしまうことほど馬鹿らしいものはない。 本当にやりたい人がやるべきだ。苦手なことはしないほうがいい。とは言ってもこの仕事は自分ひとりでやる仕事ではない。 自分には向いていないと思っていても、伝えた相手の先にこの仕事にぴったりの人がいつでて来ないとも限らない。 マーケティングプランによっては、そんな時あなたの実績となって収入になってくることもある。結果 がでると人間はおもしろいものでやる気になる。やる気になると苦手意識もなくなってくるのである。
 最後にネットワークビジネスの成否の要因をイメージ化してみた。左の通りである。 いくら会社がよくても商品がよくても、また時流に乗っていても、マーケティングプランがよくても、教育システムがよくても、成功をつかむためにはあなた次第である。 勇気と自信と熱意とそして「やり続けるぞ!」と言う不退転の決意を持って大成功をつかんで欲しい。