由比町商工会について

由比町商工会　会長　久保田　裕之

　会員各位におかれましては、平素より商工会活動に対しまして格別のご支援、ご協力を賜り、厚くお礼申し上げます。
　さて、国内景気は円安や輸出の持ち直しで企業部門が改善してきたものの、個人消費まで波及していないのが実情です。個人消費は国内総生産（ＧＤＰ）の約６割を占める日本経済の柱ですが、平成２６年４月の消費税増税以降、家計の消費支出は前年同月比で一度もプラスに転じていません。
　物価上昇に賃金の伸びが追いつかず実質賃金の目減りが継続している為です。こうした消費不振を受け、増税直前に５３４兆円だった実質ＧＤＰは平成２６年１２月期では５２４兆円へ、１０兆円も減少しています。安部政権は増税以降、一貫して「緩やかな回復基調を続けている」との景気判断を示し続けて来ましたが、アベノミスク効果も大都市の大手企業を中心に、企業業績が改善し雇用や消費に波及しているのに対して、地方の小さな市町の中小企業は景気回復のきっかけすら掴めていないのが現状です。当地域に於いても人口は約８６００人余りへ減少し、６５歳以上の高齢化率も３３％超となり、少子高齢化は顕著であり、こうした構造的変化により地域の活力が減退し、連動して地域経済を支える中小企業者も衰退を余儀なくされ、自主廃業者が増加しています。
　商工会は昨年制定された小規模支援法により、活動の原点である事業所への巡回訪問を精力的に行い、会員事業所の強みや弱み、抱えている課題等を把握し、戦略的な事業計画の作成及び実行を伴走型で支援することが求められました。 これに従って本会は近隣の蒲原・清水商工会と広域連携により「経営発達支援計画」を策定し、小規模事業者の持続的発展と地域の活性化を目指してまいります。
　我々商工会は、会員の経営支援ニーズを掘り起し、会員と一緒になって課題解決と経営戦略構築を支援し、会員がこの地域で持続的に商売を継続できるよう指導体制を強化する等、会員サービスの向上に努めます。今後とも商工会役職員一同は、ふるさと由比のお役に立てるべく、知恵を絞り力を合わせて会員事業所及び地域の皆様から頼りになる商工会を目指して事業を推進してまいります。
　何卒、会員の皆様には、一層のご理解とご支援を賜りますよう、よろしくお願いいたします。