乳がんについて |
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乳がんは欧米の女性に多いことが知られています。現在アメリカでは女性の3〜4人のうち1人は一生のうちに乳がんになるといわれ乳がんは国民病とされています。日本はそれほど乳がんにかかる女性は多くありませんが近年の食生活の欧米化・生活習慣の変化に伴って年々増加しており、今現在、日本の女性の発生ガンの第1位となっています。
乳がんの増加している理由としては他に、結婚する年齢が遅くなり(晩婚化)、女性の出産する子供の数が減少し(小子化)、一方、脂肪や肉の消費量が増加し、さらに閉経後の肥満などが関係するといわれています。 |
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乳がんの診断について |
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視触診による診察結果とマンモグラフィおよび超音波検査(エコー)の所見を参考にして総合的に判断します。診察や検査で異常が見つからなければそれ以上の検査を行うことはなく定期的に1年あるいは2年に1回の診察をおすすめしています。
【乳癌診断までの主な流れ】
◎ 視・触診・・・・・乳房全体を目で見て、又は手で触れて乳房の形や皮膚・乳頭などに異常がないか、ひきつれ、しこりがないか診察する方法です。最も基本的な検査です。
◎マンモグラフィ・・乳房のX線撮影のことです。視、触診わからないで小さなしこりや微細な乳癌を発見することができ乳癌の診断に欠かせないものです。乳房を圧迫して撮影しますのでその際多少痛いこともありますがよい写真を撮るために必要とされています。
◎ 超音波(エコー)・・超音波を皮膚にあて組織からの反射をとらえて画像にしてわずかな濃度の違いで病巣を判断するものです。マンモグラフィに比べて小さいしこりや石灰化の診断が困難ですが、しこりの内部構造の鑑別がしやすく 乳腺の密な若い人の診断にも使うことが出来ます。
◎ 穿刺吸引細胞診・・・細い針をつけた注射器でしこりを刺し、細胞を細針内に吸引してガラスに吹き付けて染色し細胞を顕微鏡で検査する方法です。細胞を直接検査できるので良性か悪性かの診断をほぼ確定することが出来ますが判断が難しい場合には針生検を行います。
◎ 針生検・・・・・・細胞診は細い針で数個の細胞をとりますがこれで診断が難かしい場合は局所麻酔を行いもう少し太い針で組織の塊をとり顕微鏡で病理検査を行います。
◎ 外科的生検・・・・外科的生検は乳癌を診断する上で最も確実な方法です。がん細胞の存在を確認するために手術的にしこりの一部を取り出し、あるいはしこりを摘出して(摘出生検)顕微鏡で組織を病理診断する方法です。悪性の場合、がんの種類や性質、血液やリンパ管へのガン細胞の浸潤の有無がわかります。しかし外科的生検は小さな手術であり、乳房に傷が付きますので、現在、針生検で診断出来ないときなどに使います。
◎分泌液細胞診・・・乳頭から出ている分泌液をとりその中にある細胞を顕微鏡で検査する方法です。 |
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マンモグラフィによる検診 |
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集団検診で乳がんの死亡率を下げるためにはガンが全身に広がっていない早期の乳がんを見つける必要があります。今まで行なわれてきた視触診による乳がん検診では乳がんの死亡率を下げることは出来ませんでした。これに対し、乳がんの多い欧米では以前から乳がんの検診でマンモグラフィが導入され乳がんによる死亡率を下げる事に成功しております。
最近のマンモグラフィ撮影装置の性能は格段に進歩し、しこりとして触れない小さな乳がんを発見することが出来ます。高性能のマンモグラフィ導入によって乳がんの発見率は10倍ぐらい高くなりました。しかもその発見された乳がんの多くは熟練した医者でも、しこりとして触れない本当の早期乳がんでした。
乳がんの細胞は、通常、乳管系の中に出来ます。数年間は乳管の中にとどまっていますが、だんだんガンの悪性度が増してくると、ある時、乳管を破り乳房内へと広がり、それがしこりとなります。この時点で乳房外への遠隔転移がおこると考えられています。マンモグラフィを用いた検査では、視触診では全く触知しない、がん細胞がまだ乳管内に留まっている早期の乳がんを発見することが可能です。より早期の乳がんを発見できれば、手術だけでも乳がんは治り、乳がんで亡くなる患者さんが減少すると思われます。 |
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