2020.4.11
焼津の虚空蔵山に行く。浜当目海水浴場のある海岸まで行き、駐車場に車を止め、細い道を中に入っていく。道の右側に「那閉神社」がある。継体天皇3年(509)から約1500年続く式内社である。物部氏の勧請により当目山に鎮斎。我が国の最も古い神祭の姿である。昔は社殿もなく、山そのものが御本殿であった。現在も大漁神・福神として崇敬を集めている。
石燈籠 寛永2年(1625)建立の、市内で最も古い石燈籠。高さ約1.9m。
その隣に「弘徳院」がある。本尊は薬師如来で、明治10年にこの地に移転した。香集寺本尊の虚空蔵菩薩は当寺に移され、毎年2月13日、23日は「だるま市」で賑わう。「香集寺の絵馬」の解説がある。(「田中城主6代目の弟の西尾忠知奉納の絵馬」「田中城主本多正珍奉納の絵馬」が当寺に保管されている。)
約30分くらい登っていくと、新しく造られた本堂が現れた。山頂からは、焼津の海が見える。お天気が良ければ、富士山も見えるそうだ。体力の落ちた体にはつらい山登りであった。 海の近くまで民家があり、高潮や津波が来たらひとたまりもないと感じた。実際2,3年前に床上浸水の被害が出たと聞いている。低い防波堤もあるが、大きな波は防げないと思った。
香集寺 曹洞宗で本尊は虚空蔵菩薩。元は真言宗で、当目山(虚空蔵山 126m)の山頂にある。弘仁6年(815)の創建で、日本三大虚空蔵のひとつ(伊勢朝熊、京都嵐山) 虚空蔵菩薩は、広大な宇宙のような無限の知恵と慈悲を持った菩薩で、もともと地蔵と虚空蔵は対になっていた。 地元では「虚空蔵さん」と呼ばれ親しまれている。
左手の石段を登って虚空蔵山に上がる。しばらくすると「仁王門跡」がある。木造寄棟造り瓦葺の八脚門。棟瓦に本多家の立葵の紋が残っている。寛永年間に楼門が建立されたと伝えられているが、はっきりとした年代は分かっていない。現在はもうなくなっていて、残骸が脇に寄せてあった。
六地蔵や石塔が立っている所から山を登る。