2020.12.6
目通り幹囲4mのクスノキ
今回は、だいたい市街地にあったので、ナビであまり迷うことなく行くことができた。以前訪れた「赤坂宿」を懐かしく思えた。
ナギはマキ科の常緑高木で、雌雄異株。針葉樹である。別名「ベンケイナカセ」と呼ばれるように、葉は細長く、平行脈があり、簡単にちぎれない。雌株は秋になると青藍色の実をつける。 熊野神社、熊野山系では御神木にナギの木を、参道両側に雌雄一対を植える。老木になると、樹皮が落ちる。
牛久保の熊野神社は、旧豊川市街地の南端にある。JR飯田線牛久保駅の西200mに位置する。飯田線が熊野神社を二分してしまった。天然記念物のナギは、線路を挟んで社殿とは反対側にある。 稲荷神社が祀られている隣にナギは立っている。単幹で立ち上がり、地上4m程で2幹に分かれている。雄株である。
樹高 20m
目通り幹囲 3.5m
樹齢 400年以上
国指定天然記念物
裏側の空洞
表側から見ると、根元が瘤で膨らんでいるように見えるが、裏側は江戸時代の落雷で根元が空洞になっている。樹勢は良く、幹は真っすぐに空に向かっている。
樹高 18m
目通り幹囲 9.2m
樹齢 推定1000年以上
市指定天然記念物
豊川市御津(みと)町広石にある「御津神社」に向かう。鳥居をくぐると赤い実をつけたヒイラギの木がある。若いので葉はギザギザだった。大クスは、参道を入った右にある。
樹高 20m
目通り幹囲 7.1m 6.6m
樹齢 推定1000年
音羽町指定天然記念物
本殿の横には「赤坂の舞台」が建っている。説明板によると(当舞台は、心棒の先を支点として、盆が回るように仕組んだ皿回し式の回り舞台である。奈落はなく、舞台上で廻した。赤坂宿では、江戸時代は浄瑠璃、明治以降は歌舞伎が演じられた。)
境内には、クスノキの巨木が三本ある。拝殿に向かって左手前にあるのが「夫婦楠」である。注連縄が八の字に掛けられている。
豊川市赤坂町西畷手にある「杉森八幡宮」に向かう。東海道日本橋から数えて36番目の宿場が赤坂宿で、現在は音羽町の中心部で、役場がある。旧東海道から北東に少し入ったところに杉森八幡宮がある。毎年10月に大名行列を模した行事が行われる。ちょうど、町の人が数人集まって、神事が行われていた。
神社の境内の隣には、その昔「三河国分寺」があった。寺の規模は判然としないが、およそ200m四方の土塁をめぐらした大寺だったようだ。金堂や塔があった形跡も見られ、一帯は国指定史跡とされている。広い野原が広がっていた。
八幡宮の本殿は室町時代の建築で、檜皮葺、蟇股の彫刻や懸魚など当時の建物の特徴を十分表現している。現在は国の重要文化財に指定されている。
樹高 20m
目通り幹周囲 9.0m
樹齢 300年以上
裏側の空洞
豊川市八幡町本郷にある「八幡宮」に向かう。八幡宮は白鳳年間(650~85)に宇佐八幡宮より勧請したと伝えられ、国分寺鎮護の神社だったとされている。境内は細長く参道の入り口は南に開いている。
砥鹿神社のケヤキ 八幡宮のクスノキ 杉森八幡宮の夫婦クス 御津神社のクスノキ 牛久保のナギ
金谷・島田ICから新東名に入り、東名を経て、豊川ICで高速を出て、新城方面に走る。愛知県豊川市一の宮町にある砥鹿神社に向かう。日が良いのか、お宮参りの赤ちゃん、七五三の子供が何組もいました。ボランティアガイドさんが声をかけてくれて、この神社のことを説明してくれました。「えびす社」は元は本殿だった建物だそうで、境内はケヤキやクスの大樹に囲まれた立派な神社だった。標高789mの本宮山には奥宮がある。
鳥居をくぐると、参道の右手に大きなクスノキが聳えている。主幹は失われ、根元付近から細い枝が数本上に伸びている。裏側に回り込むと、中心部は朽ちて空洞になっている。人が数人入れるほどの空間がある。
鳥居の脇の大クス
樹高 45m
目通り幹囲 9.3m
樹齢 推定600年
県指定天然記念物
線路を横断して、向こう側に行くと、熊野神社の社殿がある。境内には若い雌株のナギがあり、があり、社殿の脇の奥にはもう少し古い雌株の木があった。パッチワークのような独特の幹肌をしている。
正面の鳥居をでて、左の坂を下ると、斜面にケヤキの大木が聳えている。もう葉はほとんど落ちていたが、根元から2本に分かれた幹は上に伸びている。斜面なので、根元に近寄ることはできなかった。 「みたらいのケヤキ」と呼ばれ、神社の南東に自生していた。
境内は広く、大きな木が林立している。
豊川市下長山町にある「牛久保のナギ」に向かう。