2020.10.31

島田市 掛川市

島田市 熊野神社のクスノキ 掛川市 若宮神社のスダジイ、大尾山の鳥居杉

熊野神社のクスノキ

島田市牛尾にある「熊野神社」に向かう。牛尾まで行き、農作業の方に道を聞いた。大井川右岸にある牛尾山は山頂が台地上になっており、茶畑が広がっている。今から400年前の慶長元年(1596)村の守護神としてこの台地の南に熊野神社が勧請された。そこに大きなクスノキがあったということですから、少なくても樹齢400年たっていることになる。

大尾山の鳥居杉

池宮集落の中央に若宮神社があり、境内にスダジイが立っている。石段の傾斜地に根を下ろし、巨体を支える根張りが力強い。2011年撮影の写真と比べると、約2本の枝が折れて、姿が変わっている。掛川市から保存樹指定されているが、天然記念物でない。

この地方に伝わる民話によると、(牛尾山はかって相賀の地と繋がっていて、このクスノキも大井川の左岸にあったといわれている。安田の大シイと始終けんかをしていた。このけんかに閉口した駿府の殿様が「二本のけんかは川の向こうで」と川の流れを変えてクスノキを相賀から切り離して安田と地続きにした。クスノキとシイは、金谷の人がかって川だった牛尾や竹下を開墾していく様子を見守っていくうちに仲直りをしたという。)

左側のスギは天然記念物には指定されていない。

樹高 33m
目通り幹囲 6.4m
推定樹齢 伝承1000年だったようだが、残念ながら倒れて切られてしまった。

20分ほど歩くと、参道の終点に石段が現れ、石段の両側に鳥居杉があるはずだが、右側の大きな杉の姿がない。2011年撮影のスギは落雷によって大きく抉れ、空洞になっている。どうやらお堂の上に倒れたようで、お堂の右側が壊れている。社殿前には切株だけが残っていた。

掛川市役所から、直線距離にして約14㎞。掛川市居尻にある標高661mの大尾(おび)山山頂に真言宗大尾山顕光寺がある。古くは山伏の修験道場で、俗人にはたどり着ける地ではなかった。今は細いながら補導された道が山頂近くまで続いている。山頂まで4.3kmの標識を見て、細い道を注意深く進む。少し開けたところに出ると、顕光寺の石標がある。そこに車を止めて山道を登っていく。

樹高 20m
目通り幹囲 7.0m
樹齢 推定300年以上

国道1号掛川バイパスを千羽ICで降り、掛川市逆川池下にある若宮神社に向かう。

若宮神社のスダジイ

樹高 35m
根回り 11m
樹齢 400年以上
市指定天然記念物

境内に太い根を広げて旺盛な生命力を見せている。私たちが行った時は、子供を含む家族が来ていた。私たちは神社まで車で上がったが、家族は参道の石段を下りていった。