2023.12.10
岡谷市湊にある観音院に向かう。諏訪湖の西岸、湖面を見下ろす高台に小坂観音院がある。ビャクシンは境内の東端、観音堂の前に立っている。地上2mで4本の幹に分かれている。そのうち2本は枯れ、残る2本も白骨化して、僅かに生存部分があるだけになっている。
空海和尚が衆生済度のため、この地に来られ、護摩供養をなさり、その際に植えられたものと伝わる。
岡谷市河岸東にある駒沢諏訪社に向かう。神社境内の西端にサワラの木が立つ。岡谷市内で一番大きいサワラで、樹形がとても美しい。ヒノキに似ているが、葉裏の白斑がVの字で、ヒノキはYの字である。境内には他にも3m超のサワラが2本、ケヤキが1本あり、ケンポナシの木もある。ケンポナシは樹高20m、目通り幹囲 3.7mである。ケンポナシは、クロウメモドキ科の落葉高木。実は枝付き干しブドウのようで、ナシのように甘く食べられる。
上伊那郡辰野町伊那富新町にある新町諏訪神社に向かう。拝殿の左隣に神木のスギが立つ。
境内には、辰野町保存木の幹周2.65mのコブシや大きなカヤノキが数本あり、参道には立派な杉並木がある。
神の木
長野県岡谷市長地(おさち)東堀に向かう。諏訪湖北岸の住宅地にある東堀保育園園内にケヤキが立つ。今は周りを金網のフェンスで囲われているが、中に入る事ができた。幹には大きなコブが二つあり、ごつごつしている。内部には空洞ができ、黒く焦げている。片方の幹はすっかり落ちている。
根元には、「神の木神社」が祀られている。もとは、渡辺氏の祝殿で、後に東堀地区に寄贈され、祝殿は神の木神社となった。
カヤ
上伊那郡辰野町伊那富宿ノ平に向かう。国道153号の小横川信号を西に入り、上流を目指す。平成18年の大雨により、土砂崩れで人命が失われた。今はその痕跡もないが、霜の下りた狭い道路を疑心暗鬼になりながら進むと、サイカチが道路脇に立っている。すぐ前に「大山祇神」碑、その横には「甲子」碑が、なかば崩れかけて並んでいる。サイカチには古い注連縄が掛けられ、山ノ神の木として大切にされてきた。案内板によると、明治末、集落は20戸を数えたが、昭和30年台から離村が始まり、47年には廃村となった。サイカチは、サポニンを含む実をつけ、昔は石鹸代わりに使ったというが、この木は毎年花をつけるが、実を結ぶのはまれであるという。
樹高 24m
目通り幹囲 6.7m
樹齢 推定200~299年
岡谷市指定天然記念物
ケンポナシ
武田信玄の側室、由布姫が療養していた場所と伝えられ、境内の高台に供養塔がある。この供養塔は二代目ということ。その上に上ると、諏訪湖の展望台があり、湖面にはワカサギ釣りの舟が出ていた。
樹高 15m
目通り幹囲 5.9m
樹齢 200~299年
辰野町指定天然記念物
新町諏訪神社のスギ
樹高 30m
目通り幹囲 5.1m
樹齢 200~299年
岡谷市指定天然記念物
コブシ
樹高 15m
目通り幹囲 5.0m
樹齢 不明
小坂観音院柏槙(ビャクシン)の大樹
毘沙門堂のスギ
岡谷市河岸西にある毘沙門堂に向かう。天竜川の河岸西にある。狭い道を縫っていくと、一段高いところに毘沙門堂があり、境内の前面にスギが立っている。2本の融合木で、癒着部分にひび割れのような切れ込みが入っている。岡谷市内で一番太い杉である。
樹高 10m
目通り幹囲 6.5m
樹齢 推定1000年以上
岡谷市指定天然記念物
樹高 27m
目通り幹囲 5.5m
樹齢 1200年以上
岡谷市指定天然記念物
宿ノ平のサイカチ
駒澤諏訪社のサワラ