2020.8.29
河内の大スギ、稲荷スギ 久連神社のヤマモモ 大瀬碕のビャクシン
河内の大スギ
岡部・藤枝から新東名に入り、沼津・長泉ICで出る。そのまま伊豆縦貫道に入り、伊豆中央道を江間で出る予定が、道路の出口が変わっていて出られず、その先で出て、沼津市西浦河内に向かう。地図によると、沼津市市民の森の近くに「河内の大スギ」がある。市民の森は河内地区の金冠山の北側斜面にある。市民の森に向かい、管理人のおじさんに教えてもらって、市民の森を戻り、左に曲がった先に「河内の大スギ」標識があり、2組の親子連れが左の細い道に入っていくところだった。 10分位歩くと、突然大杉が現れた。びっくりするほど大きい。植林のスギ中で切られずに残っていた。
大瀬崎のビャクシン樹林(ビャクシンの樹林としては日本最北端に位置する。自然のままこのように群生しているところは他に例がなく、現在130本が自生している。樹齢1000年を超える老樹が多くみられることは、わが国では非常に貴重なことである。国の天然記念物に指定されている。)
17号を北上して、戸田温泉に寄る。道の駅「くるら戸田」の中にあるかけながしの温泉「壱の湯」で汗を流す。昭和61年に湧き出た戸田温泉の源泉を使った「源泉かけ流し」の日帰り温泉施設である。
岬の突端には灯台が立っている。細長い半島の岬近くに「神池」がある。海に囲まれているのだが、大きな淡水の池である。流入する川もなく、湧水がつくった池と思われる。伊豆七不思議のひとつに数えられ、神秘の池として守られている。面積2000坪の霊池であり、鯉、鮒、鯰など多数棲んでいる。思っていたより大きな池だった。。海は青くきれいだったが、池は透明度もなく濁っていた。
大瀬神社(引手力命神社)から先の岬に立ち入るには、拝観料が必要で、入り口で一人100円づつ払い、境内に入る。
駐車場に車を止めて、海沿いの遊歩道を大瀬崎にむかって歩く。ここは、ダイビングスポットとして全国的に有名で、今日もウエットスーツを着たダイバー達でごった返している。コロナでこれなので、例年だと,,どれだけ混むのか想像できない。
県道17号を進み、西浦江梨にある大瀬崎に向かう。伊豆半島の北西端、駿河湾に突き出た半島の先端が大瀬崎(おせざき)である。
大瀬崎のビャクシン
2本並んでいて、一方は単幹で幹囲3.0m、他方は株立ちで6.3mとされる。樹高は12mで、樹齢は不明である。
駐車場がないので、近くの空き地に車を止めさせてもらって、神社に向かう。鳥居の前にはビャクシンの木が生えている。鳥居をくぐり石段を上ると、小山の頂部に久連神社の社殿がある。そのわきに「久連神社のヤマモモ」がある。奥のほうにあったので、探してしまった。
道を進むと、先ほど入ってきた県道17号線のところに出た。この辺りの道は入り組んでいて、良く分からないがぐるっと回ったようだ。海岸沿いの県道17号を西進する。消波堤が海に向かって真っすぐに延びる赤崎の岬を過ぎると、海岸に向かって聳える緑の小山が見えてくる。この緑全体が沼津市指定天然記念物「久連(くずら)神社社叢」である。
九連神社のヤマモモ
河内の稲荷杉 (スギの傍らに小さな稲荷の祠があることから、稲荷杉と呼ばれる。南側地上3mまでの中心部に木材腐朽菌の侵入による洞があるが、樹勢は旺盛。市内では河内の大スギに次ぐ大きさである。スギに密着してアカガシが自生しているが、南からの外圧に対して、自然的補強の効果が期待されている。)
樹高 35m
目通り幹囲 6.8m
市指定天然記念物
そのまま林道を進み、川の手前で右に入ると「稲荷杉」が左側にあった。道端に説明板がなければ、見過ごすところだった。草の生い茂る道を下りて回り込むと、祠がある。稲荷神社だ。
河内の稲荷杉
傍らに石碑がある。昭和16年の建立で、「老杉之記」と刻まれている。摩滅が進んでいて、良く読めないが、碑文は開戦が近いなかで、老木を讃え、保護を訴えていたのかもしれない。
(この辺りは、かって樹齢100年を超える松や杉が60町歩にわたり生い茂る美林として名高く、戦前は多量の良材を産出してきた。ひときわ大きいこの老杉は「大スギ」と呼ばれ伐採を惜しむ地元の有志によって「堂山大杉保存会」が結成され、昭和16年「老杉之記」の石碑を建立し、大杉と稲荷杉を守った。樹形としては、杉には珍しく、地上3.5mのところで7本に分岐している。)
樹高 40m
目通り幹囲 11.5m
樹齢 推定300年
県指定天然記念物
御神木(大瀬崎一帯に繁茂している130本余りのビャクシャク樹が御神木であり、中でもこの巨大な岬随一の夫婦ビャクシンが大瀬神社の御神木として引手力命の分霊をここに祀る。この岬を航海する船人の海上安全と諸人を守護し、湾内住民の崇敬尊信篤き御神木として保護されている。)
帰りは江間に出て、行きと逆コースで帰った。走行距離は240kmであった。私は沼津で生まれ育ち、学校や子供会の遠足やバス旅行で、何回も伊豆に来ているが、大瀬崎に来たことは初めてで、もちろんそのころは巨樹に興味もなかったので、これらの大木を見たのは初めてです。「くるら」というのは「来るでしょ」の方言で、「~ら」とよく使っていました。何となく懐かしかったです。
ビャクシンの巨木が浜辺に立っているが、最大の個体は岬の先端にある「夫婦ビャクシン」である。夫婦の名前はこれが二本の融合体であるということを物語っている。
歩き始めると、大きなビャクシンが何本も立っている。いろいろな姿をしたビャクシンの大木が並んでいる。
南側にできた洞(人がひとり入れそうだ。)
スギとアカガシ
アカガシの板根