2023.8.16~17
国重要無形民俗文化財である「新野の盆踊り」は8月14,15,16日に行われる。最終日の16日は夜通しで踊り、神送りの行事が行われる。「新野ふれあい館」で開かれた新野盆踊りワークショップに参加し、手ぬぐいと扇子を買った。3人の先生から踊りの手ほどきを受ける。9.時から本通りで踊りが始まる。時々雨が降り、軒下で休みながら踊りを続ける。習った踊りが始まると、私たちも輪に入って踊った。12時ころから翌朝4時まで仮眠を取りまた会場に向かう。
瑞光院に着くまでの間、踊り足りない人達が行列を阻止して「能登」を踊りだす。それを行列の人たちが排除しようともみ合いになる。それを繰り返し、瑞光院前の広場に着くと、切子灯籠を壊し積み上げ、御嶽行者が道切りの式をし、空砲を合図に焼却する。人々は後ろを向かず家路につく。
踊りの種類・「すくいさ」「高い山」「音頭」「十六」「おさま甚句」「おやま」「能登」の7種類がある。「能登」は17日早朝「神送りの式」の時間に限って踊る。
盆踊りの特徴・音頭取りと踊り子が一体となって声を出し、調子をそろえ、夜を徹して朝まで踊り続ける。音頭取りの「音頭出し」と踊り子の「返し」による声だけで踊りが進められる。櫓が輪の中心にあり、音頭取りが声を出す。
地区の家々の御霊迎え、御霊慰安踊り、踊り神送りといった信仰的要素が強い。
盆踊りの歴史・室町時代末期に、瑞光院の建立の折、入仏式に三州振草下田の人々が来て踊った「おさま」を村人が習ったのが始まりとされている。以降、お盆に仏の供養のため催したものが、盆踊りとして定着した。
新野の新盆家庭で祀られていた切子灯籠は16日の夜櫓に集められ,灯がともる。17日の朝、子供たちに担がれて、踊りは神送り行列となり、瑞光院に向かう。