2021.10.24

三島市 長泉町 清水町 函南町   

静岡県三島市沢地に向かう。沢地にある駒形神社の参道入り口にスダジイの古木が立っている。根元に大きな空洞があり、3本の幹がより合わさったように伸びている。各所から若い枝も伸びて、葉を茂らせている。神社には他にも太い木が残っている。本殿背後にももう一本スダジイがあるということだったが、本殿裏にまわると、幹が折れ、倒木になっていた。

駿東郡清水町長沢にある智方神社に向かう。案内板によると(足利方に敗れた後醍醐天皇の皇子護良(もりなが)親王は、建武2年(1335)鎌倉に幽閉され殺害された。親王の側に仕えていた南の方が、その御首を密かに持ち帰らんとしたが、折悪しく黄瀬川の洪水に遭遇。やむなくこの地に葬り、目印にこのクスノキを植えた。)このクスノキは護良親王の首塚伝説を伴う、南北朝末期の口伝を伝える神社である。クスノキは拝殿右に立っている。

田方郡函南町間宮に向かう。伊豆箱根鉄道大場駅に南西約400m。大場川と御殿川の合流地点の左岸堤防下に神明神社が鎮座する。ナビで付近まで行き、神明神社の標柱を左折して細い道に入ると、堤防手前に神社入り口がある。境内にはケヤキの巨木が数本ある。最大のケヤキは鳥居をくぐった左手に立っている。御神木である。まだ10月なので、沢山の葉を茂らせていた。

駒形神社のスダジイ

田方郡函南町畑毛にある畑毛白山神社に向かう。函南町東小学校から東南東に約900m。柿沢川高台に畑毛集落があり、その頂部に神社が鎮座する。すれ違いもままならない細い道を上り頂部に着いた。境内はスダジイを中心とする広葉樹林である。鳥居をくぐると、右側にツクバネカシが立っている。大枝をすべて失い、大きな空洞が木を二つに裂いている。神社隣には畑もあり、帰りにはその持ち主であろう軽トラとすれ違った。

御園神明宮のクスノキ

同じ間宮には間宮天神社があり、クスノキがある。そばのお寺から出てきた方に、その場所を教えてもらった。若葉保育園の隣にあるということで、そこに向かう。境内は広場になっていて、子供たちが遊んでいた。クスノキは主幹を途中から失い、基部には空洞もある。

間宮神明神社のケヤキ

智方神社のクスノキ

下土狩のイチョウ

参道入り口のクスノキ 

三島市御園にある御園神明宮に向かう。この辺りで、狩野川の流路が、旧函南町、沼津市、三島市の境界を為している。神明宮は寬弘2年(1005)の創建。三島大社の荘園として位田を有し、長らく良く管理されてきた。境内にはクスノキ5本、イヌマキ5本を始め、社叢全体が三島市から天然記念物指定を受けている。

樹高 24m
目通り幹囲 6.7m
樹齢 推定500年

見目神社(みるめ)のスダジイ

本殿背後のスダジイ

樹高 8m
目通り幹囲 6.8m
樹齢 不明

目通り幹囲 6.7mのクスノキ

社殿横のクスノキ
樹高 30m
目通り幹囲 6.7m
樹齢 推定300年以上 

樹齢300年のイヌマキ

三島市佐野(梨坂)に向かう。裾野市との境界近くの山間に見目神社が鎮座している。拝殿に向かって右手前、石段を登ったところにスダジイの古木が立っている。ほかにも境内には、樹齢300年のコガノキがある。(コガノキはクスノキ科の常緑高木で、カゴノ木ともいわれる。遠景の樹形を作り、樹皮は鹿の子模様に剥がれる。雌雄異株である。)空洞ができていたが、樹勢は良かった。

駿東郡長泉町下土狩に向かう。大銀杏から200m程離れた八幡神社の境内にクスノキが立つ。明らかに合体木である。2本の境界がはっきりしており、目通り6.7mのこのクスノキは旧環境庁から刊行された「日本の巨樹・巨木」には載っていない。もう1本のクスノキが掲載されている。

樹高 22m
目通り幹囲 8.7m
樹齢 推定 2000年

間宮天神社のクスノキ

樹高 19m
目通り幹囲 6.6m
樹齢 300年以上

畑毛白山神社のツクバネカシ

樹高 27m
目通り幹囲 5.2m
樹齢 推定300年以上

JR御殿場線下土狩駅から、東に延びる道路沿いに、駅と東レ工場との中間にイチョウの古木が立っている。天然記念物だが、私有地に立っている。先ほどの八幡宮に車を止めて200mほど歩くと、イチョウの木が見える。樹齢2000年ということだが、(実際はもっと若い?)、かなりの古木であることは確かである。今は葉が茂り、傍に若いイチョウが何本かあるので、どこからこの木なのか分からない。根元には空洞を修復した跡があり、横に伸びた枝は支柱が施されている。所有者に断って庭に入れてもらった。

沼津中学校の生徒であった井上靖が、通学時にこの木のしたで休んだという話もある。また、境内には富士山が蓄えた水が地下水となり湧き出している。

樹高 22m
目通り幹囲 6.4m
樹齢 伝承680年
町指定天然記念物

銀杏を敷き詰めたイチョウ

願掛八幡宮のクスノキ

コガノキ

樹高 20m
目通り幹囲 7.0m
樹齢 推定300年以上