2020.9.12

南伊豆市 大沢温泉

加畑賀茂神社のビャクシン、三島神社の夫婦クス、伊奈下神社のイチョウ

加畑賀茂神社のビャクシャク

月ヶ瀬ICまでもどり、往路と同じ道筋を帰った。今日の走行距離は350kmだった。

伊那下神社を出て、100mほど行くと右手に「伊奈上神社」がある。社殿と境内があるだけの神社だった。

龍谷神社から湧き出た水は「神明水」といい、千古の昔より2匹の竜に守られてきた御神水である。

知恵の水

健康長寿の水

龍谷水神社 湧き出る水は毎分50Lで、神社の下から湧き出ている。

右の竜の道を上がっていくと苔むした石がある。亥子石は、例祭行われる御旅式で、この岩をとおして、背後の牛原山にむかって、呪文を唱え、神輿に神霊を移す。この岩は牛原山に対する祭壇の役目を担っている。

参集殿の奥にはもう1本イチョウがあり「子イチョウ」と呼ばれている。

背の高いほうのイチョウは「父イチョウ」と呼ばれている。1本の枝がもう1本の枝に突き刺さって、メガネのように見えるので、めがねイチョウともいわれる。不思議な姿をしている。

樹高 22m
目通り幹囲 8m
樹齢 1000年

主幹が空洞になって、四方に枝を伸ばすイチョウは「母イチョウ」と呼ばれる。

入江長八の傑作「千羽鶴」2階の日本間は作法や裁縫の授業に利用されていた。床の間はのぼり太陽を表して紅の壁、脇床には緑を配して松を表現している。欄間には、名工長八によって施された鶴が四方に描かれている。

この千羽鶴は左官技法と色彩技法を巧みに融合された長八作品の傑作である。

岩科学校

大きな洞もなく、枝を四方に伸ばし、支えも必要としていない堂々としたクスノキだった。

(神社創建のころから生きてきたと考えられる。伝承樹齢は1200年。主幹は枯れてしまったが、正面右側に延びた枝はこんもりと葉を茂らせている。町で一番古い木としてこの町の歴史とともに歩んできた古木として大切にしたい。)と書かれていた。左側に見える枝は、この木の隣に立つ若い木の枝である。

松崎町に戻り、長八美術館の先にある「伊奈下神社」に向かう。境内には大小3本のイチョウがあり、親子イチョウ、めがねイチョウなどとも呼ばれている。

国道136号線を更に進み、「道の駅 下賀茂温泉湯の花観光交流館」を過ぎて、南伊豆町加納にある「三島神社」に向かう。遠くからでもその大きさがわかる。神社の鳥居の上にその「夫婦クス」は聳えている。

三島神社の夫婦クス

岡部・藤枝ICから新東名に入り、長泉・沼津ICで出て、伊豆縦貫道、伊豆中央道、修禅寺道路、天城北道路を走り、月ヶ瀬ICで出る。国道414号線、県道14号線から国道136号線に入る。賀茂郡南伊豆町下賀茂にある「加畑賀茂神社」に向かう。136号線沿いに、大同年間(806~810)に創建された古社があり、国道を挟んで青野川左岸に「ビャクシン」が立っている。

松崎町大沢川之本のある、「大沢荘 山の家」に向かう。橋から20mほど行ったところにある駐車場に車を止めて、大沢川にかかった橋を渡って、「山の家」へ。「源泉かけ流し」の露天風呂が男女ひとつづつあるだけの温泉である。真ん中の仕切りのところから温泉がわき出している。熱いので、水を出して温度を下げようとすると目の前の張り紙が目についた。「水を加えると、温泉の水質が変わるので、なるべく入れないように。」仕方ないので、我慢して入ったり、足湯にしたりした。

伊奈下神社のイチョウ

庭内にある「開化亭」は、元は「岩科商社」として造られ、のちに岩科役場として使用された。明治8年に建てられた建物が移築復元され、現在は休憩所、土産物店として利用されている。  旧西座敷に描かれていた漆喰鏝絵は長八の高弟佐藤甚三の傑作が入り口の天井にある。

バルコニーのギヤマンガラス 明治41年頃のもの。空気が入ってプラスチックのような音がする。横から見ると歪んでいる。

国道136号線を北上し、松崎町に入る。岩科川を渡り、県道121号線にはいり、岩科川に沿って走ると国指定重要文化財の「岩科学校」がある。なまこ壁を生かした社寺風建築様式とバルコニーなどの洋風を取り入れた伊豆地区最古の小学校である。明治13年竣工で、日本では甲府の旧睦沢学校(明治8年)松本の旧開智学校(明治9年)に次ぐ古いものである。平成4年に2年間の改修工事を終了し、明治13年の形に復元された。

(平成14年に、「夫婦クス」が県の天然記念物に指定された。平安時代の初め大同年間に創建された三島神社の境内に鎮座し、樹齢1000年以上と言われる。根株主幹地上部32cmまで結合している。並立する2本の巨大なクスノキは、静岡県の中でも大変貴重なものであり、通称夫婦クスの名称で、地域住民はもとより、町の貴重な財産として、来訪者からも愛されている。)と書かれていた。

樹高 30m
目通り幹囲 8.1m/5.9m
樹齢 伝承1000年以上

ト石(亥子石)

竜の化身

樹高 15m
目通り幹囲 6m
樹齢 伝承1200年