H.24.02.23〜25
早朝家を出て、名古屋駅から10:00発のワイドビューしなの7号で塩尻駅に11:53に着いた。バスで、田中本家に移動する。 田中本家は、長野県須坂市にあり、豪商の館と呼ばれている。江戸中期、初代新八は、穀物、菜種油、煙草、綿、酒造業などの商売を始める。代々、須坂藩の御用達を勤めるとともに、名字帯刀を許される大地主になる。その財力は、須坂藩をも上回り、北信越屈指の豪商になった。
回向柱とは、七年に一度行なわれる善光寺最大の行事。前立御本尊御開帳において、本堂の前に立てられる高さ10mの角塔婆で、前立本尊の右手とと直に結ばれ、柱に触れると本尊様に触れたと同じご利益があると言われている。ご開帳が終わると、ここに納められ、歴代の回向柱と共に、徐々に土に還っていく。
おぼろ月夜の館(高野辰之記念館)がある。高野辰之は、国語・国文学者であり、博士が収集した古今の書画を保存するために、昭和3年、庭の一角にコンクリート造りの書庫を建て、「斑文庫」となずけた。昭和20年の東京大空襲にも焼失を免れた。昭和9年、野沢温泉の麻釜近くに廃屋を求め、対雲山荘とし、晩年は、ここで悠々自適の日々を送り、昭和22年山荘で永眠した。 小学校唱歌「春が来た」「春の小川」「故郷」「朧月夜」などを作詞している。
渋温泉の中には、九つの外湯があり、それぞれに名前が付いていて、いわれや効能が書いてあった。一番風呂の初湯と九番風呂の渋大湯に入った。いずれも風呂の温度が高く、ちょうど良い加減にする時間はなく、我慢して入った。
バスは、渋温泉に向かって走ります。渋温泉金具屋は、下高井郡山ノ内町の湯田中渋温泉郷にある。金具屋6代目西山平四郎氏が、宮大工を連れて、伊豆や箱根に滞在し、研究を重ねたのが、国有形文化財の斉月楼である。欅の階段、水車の埋め込まれた廊下など、見所が満載の旅館であるが、階段のアップダウン、曲がりくねった廊下、など歩き難い。
家族が着た着物
辰之が孫に贈った雛飾り
八角三重塔 建築様式は禅宗様(鎌倉時代に宗から禅宗に伴って伝来した様式で唐様とも言う)八角三重塔で、初重に裳階(もこし)(ひさし又は霧よけ)をつけた珍しい形式であるうえに細部もまた、禅宗様の形式からなり、類例が少ない。
朝起きると、雪が降っている。ボタン雪だ。朝食を早めに頼んでおいたので、朝食を済ませ、昨日行けなかった北向き観音と安楽寺に出かけた。
夕食までに時間があったので、歩いて15分くらいの所にある「常楽寺」に向かった。寺の本堂の裏手の階段を上がると、石造多宝塔と石造多層塔が見えた。多宝塔は重要文化財で、多層塔は市指定文化財で、苔むした姿で建っていた。多宝塔は、銘文に寄れば、天長2年(825)火焔の中から北向き観音がこの地に出現した。そこで、木造の宝塔を建立したが、寿永年間に焼失した。そこで、1282年この塔を造立し、金銀泥で書かれた一切経一部を奉納した。
今日の宿は、別所温泉「花屋」です。」宮大工が建てた純日本建築で、総面積6500坪という広大な敷地にいくつもの建物が点在し、渡り廊下で結ばれている。
上田電鉄別所線は上田駅から別所温泉駅までの11,6kmを結んでいる。私達は下之郷駅から電車に乗った。上田駅のハモニカを吹く名物駅長さんが待っていてくれた。電車のなかで、歌詞を書いた紙を配り、ハーモニカの伴奏で歌を歌っているうちに別所温泉駅に着いた。温泉駅の駅長は女性で、袴姿で出迎えてくれた。
山門 重要文化財
本堂 国宝
回向柱
雪の千曲川
渋温泉をあとに、野沢温泉に向かう。野沢温泉は、長野県下高井郡野沢温泉村にある。約100万年前に噴火した古火山毛無山の裾野に広がる温泉地。共同浴場大湯の周辺に旅館やみやげ物屋が集中している。また、斜面の上手には、野沢温泉スキー場が広がっている。13軒の外湯があり、観光客も入れる。秋葉の湯に入った。男湯のほうにオーストラリア人ガはいってきて、夫が話を聞いたところ、売りに出された民宿を買い取って、オーストラリア人を呼んでいるそうです。 日本人スキーヤーと同じくらい外人が多かった。
2日目
三番 綿の湯
八番風呂 神明滝の湯
館内に、鎌倉風呂、浪漫風呂の大浴場。ほかに五つの貸切風呂がある。「岩窟の風呂」、「美妙の風呂」「和予の風呂」「子安の風呂」「恵和の風呂」があり、全部入ったという人もいたが、船の形をした和予の風呂とうたせ湯(故障していた)がある子安の風呂と壁から天井まで自然石で囲まれた岩窟の風呂に入った。
雪の降る中、天守に上り、博物館を見学した。松本駅の近くのホテルで昼食をとり、14:53発のワイドビューしなの16号で17:00名古屋駅に帰ってきた。新幹線、東海道線を乗り継いで藤枝に帰った。今回の旅は、金具屋、花屋に泊まり、温泉を堪能する企画だったので、旅館はどちらも良かった。雪も降って雪国の冬も楽しめた。
八角三重塔(国宝)
雪の本堂
安楽寺の黒門
境内にある愛染カツラの木
北向き観音
雪に埋まった湯沢神社
九番風呂 渋大湯
江戸中期から昭和までの田中家の生活に使用された品々、「衣装、漆器、陶磁器、玩具、文書・・・」らを土蔵5棟を改良した展示館に展示してあり、近世の正倉院とも言われてる。今は、お雛様が飾られていたが、残念ながら、撮影禁止でした。 また、天明年間作庭の池泉回遊式庭園、客殿、主家などが軒を連ねています。
戒壇巡り 本堂の床下の真っ暗な通路を通り、本尊の阿弥陀如来が安置されている「瑠璃壇」と呼ばれる小部屋の真下にあるという「極楽浄土への錠前」に触れる。出て来た時は生まれ変わった自分になっているそうです。
秋葉の湯
斑山文庫の復元
高野辰之
松本城は、安土桃山時代末期から江戸初期に建築された天守は国宝に指定され、城跡は国の史跡に指定されてる。以前は深志城と言われ、市民からは烏城とも言われている。
北向き観音は、別所温泉にある天台宗の寺院で、常楽寺が管理している。寺伝によると、平安時代初期に、円仁(慈覚大師)により開創された。堂が北向きに建てられているからで、善光寺が来世の利益、北向き観音が現世の利益もたらすということで、善光寺だけでは、片参りになってしまう。本尊の千手観音は秘仏で拝見することは出来なかった。
善光寺は長野県元善町にある無宗派の単立寺院で、山号は定額山である。
花屋の白壁の塀
3日目