2022.10.16

恵那市 豊田市

時瀬のイチョウ

愛知県豊田市時瀬に向かう。、岐阜県近く、矢作川と明智川の合流点の南が上時瀬である。大イチョウの神明社は、ほぼ中央にある。案内板によると、「防災のため」平成2年に幹の上部が切断された。今は葉が茂っているので、切断面は見えないが、31mはない。気根を削り取り、煎じて飲むという乳授けの信仰があったため、今は小さな気根しか見られない。銀杏の実らない雄株である。

社殿の奥にカゴノキが立っている。今は、中心部を失い、生き残った数本の枝に連なる部分の皮のみで立っている。空洞も広がっているようで、痛々しい。

樹高 15m
目通り幹囲 5.5m
樹齢 300年以上
豊田市指定天然記念物

津島神社のカゴノキ

大船神社の弁慶杉

岐阜県恵那市串原に向かう。「大マキ様」と呼ばれていたこのマキはクヌギと近縁のアベマキである。昭和46年、矢作第一ダムが建設され、釜井集落は湖底に沈んでしまったが、山の尾根にあるマキは残った。湖畔の「釜井公園」の山側崩れた登山道を上る。道は崖上に見える小堂から尾根道になる。マキまでは10分ほどの山歩きで、途中に集落から移したと思われる墓石群があり、旧住民がちりじりになった後も1年に1回は集まったという酒盛りの跡に酒瓶が散らばっている。

釜井の大マキ

樹高 40m
目通り幹囲 13.6m
樹齢 伝承770年
県指定天然記念物

樹高 13m
目通り幹囲 7.1m
樹齢 推定350m
串原村指定天然記念物

マキは大きな枝がごっそり落ちて、若い枝だけが伸びている異様な姿になっていた。根元に小さな石塔があり、釜井の人たちにとって今も神木なのであろう。

樹高 20m
目通り幹囲
樹齢 不明
豊田市指定天然記念物

豊田市平町西にある津島神社に向かう。矢作川の左岸の傾斜地、標高にして河原から40mほど高いところに位置する。七色とは、主幹はイロハカエデ、ヤマザクラ、アラカシ、ツタ、フユヅタ ムラサキシキブ、テイカカズラで、今はイロハカエデ、アラカシ、ツタ、テイカカズラの4種になったと説明版には書いてあったが、不思議な木である。

津島神社の七色木

樹高 31m
目通り幹囲 6.5m
樹齢 300年以上
県指定天然記念物

岐阜県恵那市上矢作町高井戸にある大船神社に向かう。神社のすぐ下まで自動車道があり、鳥居の近くに車を止めて、山道の参道を8分ほど上ると神社があり、社殿の左の小道を行くと弁慶杉が立っている。案内板によると、奈良東大寺の初代別当・良弁が開いたと伝わる古刹で、良弁の弟子弁慶が植えたという説もあるらしい。また、義経主従が奥州に落ちる際に、武蔵坊弁慶が杉の小枝を折って「願いむなしからずんば、この枝生い栄えよ」と地に挿したという説もある。上の方の枝に葉が残っているだけの姿になっている。