元蒲原町はこんなところ
 
   
 
 
 

浄瑠璃姫ものがたり

【あらすじ】

 平安時代の終わりごろ、1174源義経は源氏再興の目的で、鞍馬山を出発し奥州平泉藤原秀衡のもとに向かった。途中岡崎、矢作の宿で浄瑠璃姫の住む兼高長者の屋敷に泊まった。

 月の明るい夜、義経の吹く名笛『薄墨の笛』の音と、姫の箏『松風』の響きが微妙に溶け合って二人は結ばれる。

 義経は姫を矢作に残して東国に旅立つが、駿河まで来たとき清見潟の関所を避けて、久能から海路をとり舟に乗る。運悪く嵐に遭遇して命からがら蒲原吹き上げの浜にたどり着く。

 義経は硯水のところで水をすくい浄瑠璃姫に手紙を書くが、体調を崩して蒲原範秀の吹き上げの館で病床に伏す。手紙を見た姫は、旅を急ぎ義経の看病に駆けつける。看病の甲斐あって義経は元気になるが、元気になれば又、別れて行かなければならない運命の二人である。

 再び義経と別れた姫はここで短い生涯を終える。木ノ内家の伝承によれば、姫はここで女の子義乃江を生み、この子が長じて範定の妻になっている。又岡崎の伝説では姫は義経の回復を見届けた後、からす天狗に乗って矢作の宿に帰り、かの地で乙川に身を投げて没しいる。

静岡県蒲原 光蓮寺資料より

 
 
義経を思う浄瑠璃姫 (山下 昭)
 
吹き上げの六本松
 
 
 
 
 
 
 
 
浄瑠璃姫の碑
 
義経硯水