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sold out F-1 停電の夜に 500円 
ジュンパ・ラヒリ作
新潮社クレストブックス 2001年第18刷 定価1900円
状態 A
sold out F-3 ラヴ・ストーリーズV 700円
W.P.キンセラ他著
早川書房 1989年初版 定価1400円
状態 A
sold out F-6 ホテル・ニューハンプシャー上 350円 
J・アーヴィング作
新潮社 1987年13刷 定価1700円
状態 C / オビ付 表紙・中やけ 表紙よれ
sold out F-7 ホテル・ニューハンプシャー下 350円 
J・アーヴィング作
新潮社 1986年4刷 定価1700円
状態 C / オビ付 表紙・中やけ 表紙よれ
sold out F-8 秋のホテル 1000円 
アニタ・ブルックナー作
晶文社 1992年15刷 定価1550円(当時)
状態 B+ / 表紙カバーよれ汚れ少
sold out F-17 ロザムンドおばさんの贈り物 900円  
ロザムンド・ピルチャー作
晶文社 1995年11刷 定価1800円
状態 B+ / オビ付 中は美本 なにげない毎日の暮らしの中で、
ふと感じる不安や哀しみ。
こんなこと何でもない、と思っても、いつのまにかそれに捕らわれてしまう。
そんな時の、ほっとするひと言が、どんなに勇気を与えてくれることか。
恋人への思い、家族への愛に戸惑う主人公たちに、
そっと寄り添う作者の優しい視線。。
丁寧に語られるこの短編集は、『天然生活』や『ku:nel』の読者にも、
きっと気に入ってもらえるはずです。
soldout F-47 チャペックの犬と猫のお話 300円 文庫
カレル・チャペック著
河出文庫 1998年初版 定価578円
状態 B / 裏表紙よれ少 中は美本
sold out F-18 ダーシェンカ 850円 
カレル・チャペック作
新潮社 1996年2刷 定価1800円
状態 B / オビ付 裏表紙しみ有 中は美本
sold out F-19 ソーネチカ 800円
リュドミラ・ウリツカヤ作
新潮社クレストブックス 2002年 定価1600円
状態 B+ / 表紙折れ
sold out F-27 彼女はいつもおなかをすかせている 400円
アンドレアス・スタイコス作
ソニー・マガジンズ 2002年初版 定価1200円
状態 B+ / 裏表紙汚れ少
sold out F-29 グリムが案内するケルトの妖精たちの世界 上 600円 
トマス・C・クローカー編 グリム兄弟解説・注
草思社 2001年第1刷 定価1400円
状態 A
sold out F-30 美しい鹿の死 800円 
オタ・パヴェル作 荒井良二表紙絵
紀伊國屋書店 2000年第1刷 定価1600円
状態 A / オビ付

sold out F-31 至福の味 500円 
ミュリエル・バルベリ作
早川書房 2001年初版 定価1500円
状態 B+ / 表紙汚れ少
sold out F-32 パパ・ユーアクレイジー 750円
ウイリアム・サローヤン作 伊丹十三訳
ブロンズ新社 1996年第8刷 定価1500円
状態 B / オビ付(破れ少) 中は美本
sold out F-33 あたしの一生 猫のダルシーの物語 650円
ディー・レディー作 江國香織訳
飛鳥新社 2000年第1刷 定価1300円
状態 B / オビ付 背やけ 中は美本
sold out F-36 はるかなるわがラスカル 500円 文庫
スターリング・ノース作
小学館ライブラリー アウトドアエディション 1994年第1刷 定価820円
状態 B
五月のウェントワースの森でであった、小さな赤ちゃんアライグマ。
ラスカル(やんちゃ坊主)と名付けられたアライグマと、
スターリング少年との友情が、美しい北米の自然を背景に育まれていきます。
アニメーションでもおなじみのこの作品、文字で読むと、
少年のきらきらとした日々が鮮明に浮かび上がって、切ないほど。
満月の夜の別れの場面は、特に。
sold out F-37 小雀物語 400円 文庫
クレア・キップス作
小学館ライブラリー アウトドアエディション 1994年第1刷 定価680円
状態 / B+
カフェオレボウルのようないれものに入り、小首をかしげてえさをじっと見ている小鳥。
このコの名前は「クラレンス」。
1940年のある日、瀕死のところを老婦人に助けられ、大切に育てられます。
殺伐とした戦時中に、婦人の庇護の下、様々な「芸」を覚えて、
当時のロンドン子たちを喜ばせたという小雀。
その十二年に及ぶ愛情あふれる生活が描かれた作品です。
セーターの中に入り込んだり、本を読んだり、音楽を楽しんだり。
トランプを一枚、くちばしにくわえた時の得意そうな顔といったら!
sold out F-42 ティファニーで朝食を 700円
T・カポーティ作
新潮社 1996年 定価1700円
状態 B / 裏表紙シール跡有 中は美本
sold out F-48 チャリング・クロス街84番地 書物を愛する人のための本 300円 文庫
ヘレーン・ハンフ編・著 江藤淳訳
中公文庫 1997年6版 定価560円
状態 A
快活で本好きのミス・ニューヨーカーが、ロンドンの古書店に宛てた一通の手紙。
彼女と古書店の人々との、二十年に渡る交流が、ここから始まります。
時には愉快に、時にはしんみりと綴られる、思いやりに満ちたやりとり。
まさにタイトルどおり「書物を愛する人のための本」。

sold out F-49 平行植物 700円 文庫
レオ・レオーニ著 
ちくま文庫 1998年第1刷 定価1155円
状態 B / 裏表紙折れ少・破れ少 中は美本
sold out F-52 町でいちばんの美女 1000円
チャールズ・ブコウスキー作 青野聡訳
新潮社 1996年19刷 定価2600円
状態 B+
sold out F-53 ママ・アイラブユー 200円 文庫 
W・サローヤン作 岸田今日子・内藤誠訳 
新潮文庫 1988年6刷 定価480円
状態 B- / 表紙カバーよれ少
sold out F-56 文学のおくりもの1 たんぽぽのお酒 500円
レイ・ブラッドベリ
晶文社 1987年48刷 定価1100円
状態 B- / 小口汚れ少 中は美本
 
sold out F-58 雪のひとひら 200円 文庫
ポール・ギャリコ作 矢川澄子訳
新潮文庫 1998年2刷 定価420円
状態 B / 中は美本 原マスミ絵
sold out F-59 ケルト妖精物語 350円 文庫
W. B. イエイツ編 井村君江 編訳
ちくま文庫 1992年第14刷 定価620円
状態 B / 中は美本
sold out F-60 おじいさんの思い出 650円
トルーマン・カポーティ作 村上春樹訳 山本容子銅版画
文芸春秋 1988年第6刷 定価1200円
状態 B / 小口わずかなしみ 中は美本
sold out F-60 おじいさんの思い出 650円 再入荷
トルーマン・カポーティ 作 村上春樹 訳 山本容子 銅版画
文藝春秋 1989年第9刷 定価1300円(当時)
状態 B / 裏表紙汚れ少 中は美本

「ウェスト・ヴァージニア州アレゲーニー山脈のふもとの家を離れた日、
それは僕の人生における最も哀しい日のひとつだった。
僕はその家で少年時代を過ごしたのだ。…」
訳者の村上春樹さんが「読者のシンパシーを獲得すること
― 小説の成立のために最も重要な要素 ― に成功」し、
「若書きではあるけれど、カポーティの溢れてこぼれ落ちるような
才能を証明する一篇」(『おじいさんの思い出』のためのノート)
と評価するこの短編は、カポーティがごく初期に書いたみずみずしい小説です。
それぞれのシーンの雰囲気をみごとに表現した
山本容子さんの銅版画と共にお楽しみください。
sold out F-60 おじいさんの思い出 700円 再入荷
トルーマン・カポーティ 作 村上春樹 訳
文藝春秋 1994年第16刷 定価 1500円(当時)
状態 B / オビ付こすれ有 角よれ有 中は美本 絶版
「ウェスト・ヴァージニア州アレゲーニー山脈のふもとの家を離れた日、
それは僕の人生における最も哀しい日のひとつだった。
僕はその家で少年時代を過ごしたのだ。…」
訳者の村上春樹さんが「読者のシンパシーを獲得すること
― 小説の成立のために最も重要な要素 ― に成功」し、
「若書きではあるけれど、カポーティの溢れてこぼれ落ちるような
才能を証明する一篇」(『おじいさんの思い出』のためのノート)
と評価するこの短編は、カポーティがごく初期に書いたみずみずしい小説です。
それぞれのシーンの雰囲気をみごとに表現した
山本容子さんの銅版画と共にお楽しみください。

sold out F-63 ダーシェンカ 小犬の生活 250円 文庫 
カレル・チャペック著 伴田良輔監修 
新潮文庫 2001年 定価420円
状態 B / 中は美本

生まれたばかりの時、ただの白い小さなかたまりだったダーシェンカ。
「歩行訓練にとりくみはじめた日、ダーシェンカは母親の後ろ足から前足まで
転がっていくのに半日かかり、その途中三度おっぱいをもらい、二度昼寝をした。」
目が見えはじめ、歩き、走り、いたずらをし…やがて
「見知らぬ人たち」がダーシェンカを連れて行ってしまうまでが、
チャペック自身のイラストとユーモアいっぱいの文章で綴られています。
パラパラ漫画付き。
sold out F-64 クリスマス・ラブ ―七つの物語― 400円 文庫
レオ・ブスカーリア著 トム・ニューサム絵 倉橋由美子訳
宝島社文庫 2001年第1刷 定価880円
状態 B / 中は美本
sold out F-65 キルトに綴る愛 800円
ホイットニー・オットー著 中野恵津子訳
講談社 1996年第4刷 定価1600円
状態 B / 中は美本
ウィノナ・ライダー主演映画の原作。
アメリカの小さな田舎町のキルティング・サークルに集まる八人の女性と、
彼女たちを見つめる若い女性。
それぞれの人生が重なり合い、まるで一枚のキルトのように物語を形作っていきます。
sold out F-66 象さんの素敵な生活 700円
クリスティーネ・ネストリンガー 作 松島富美代 訳 荒井良二 絵
ほるぷ出版 1999年第2刷 定価1470円
状態 B / 表紙カバーこすれ少 中は美本
sold out F-71 朗読者 900円
ベルンハルト・シュリンク 作 松永美穂 訳
新潮社 2000年14刷 定価1890円
状態 B− / 中一部汚れ有
学校からの帰り道、気分が悪くなったミヒャエルを介抱してくれた女性ハンナ。
15歳と36歳の二人は恋におち、やがて彼女は、
逢瀬の時間にミヒャエルに本の朗読を求めるようになる。
様々な物語を朗読するミヒャエル。だがある日、ハンナは突然失踪してしまう。
どこに行ったのか、なぜ消えたのか、一言も残さないまま…。
ドイツの抱える暗闇を背景に描かれた、愛の物語。
静謐な印象の装丁は、三谷龍二さん。
sold out F-72 園芸家12カ月 300円 文庫
カレル・チャペック 著 ヨゼフ・チャペック 挿画 小松太郎 訳
中公文庫 1999年改版6版 定価509円(当時)
状態 B / 表紙カバー上よれ少 中は美本

「人間は、若いうちは、花はボタンホールにさすもの、
でなければ女の子に贈るものだと思っている。
植物が冬眠するものだということ、鍬で耕され、肥料をもらい、移植され、
挿木に使われ、剪定され、支柱にくくられ、種ができないように咲いた花を切られ、
枯れた葉をとってもらい、アブラムシやウドンコ病から保護されているものだということを、
正確に知っている者はいない。
花壇を耕すかわりに女の子の尻を追い、野心を満足させ、
他人のつくった人生の果実を食べ、要するに、その生活態度はだいたいにおいて破壊的だ。
素人園芸家になるためには、ある程度、人間が成熟していないとだめだ。言いかえると、
ある程度、おやじらしい年配にならないとだめだ。」(「園芸家になるには」)

『ダーシェンカ』などでおなじみのカレル・チャペックが語る、園芸家の1年間。
植物を愛するあまりのゆかいな行動が、ユーモアいっぱいの筆致で描かれたこの本、
ヨゼフの兄カレルのさし絵には、思わず笑ってしまいます。

sold out F-72 園芸家12ヵ月 350円 再入荷
カレル・チャペック 文 小松太郎 訳 ヨゼフ・チャペック 挿画
中公文庫 2003年改版7刷 定価520円
状態 B+

「人間は、若いうちは、花はボタンホールにさすもの、
でなければ女の子に贈るものだと思っている。
植物が冬眠するものだということ、鍬で耕され、肥料をもらい、移植され、
挿木に使われ、剪定され、支柱にくくられ、種ができないように咲いた花を切られ、
枯れた葉をとってもらい、アブラムシやウドンコ病から保護されているものだということを、
正確に知っている者はいない。
花壇を耕すかわりに女の子の尻を追い、野心を満足させ、
他人のつくった人生の果実を食べ、要するに、その生活態度はだいたいにおいて破壊的だ。
素人園芸家になるためには、ある程度、人間が成熟していないとだめだ。言いかえると、
ある程度、おやじらしい年配にならないとだめだ。」(「園芸家になるには」)

『ダーシェンカ』などでおなじみのカレル・チャペックが語る、園芸家の1年間。
植物を愛するあまりのゆかいな行動が、ユーモアいっぱいの筆致で描かれたこの本、
ヨゼフの兄カレルのさし絵には、思わず笑ってしまいます。

sold out F-73 ささやかだけれど、役にたつこと 750円
レイモンド・カーヴァー 著 村上春樹 訳
文藝春秋 1994年11版 定価1500円(当時)
状態 B / 裏表紙汚れ有 中は美本
 
昨年亡くなった映画監督ロバート・アルトマンの作品『ショートカッツ』の中で、
印象的なエピソードとして描かれていた表題作をはじめ、
日常のできごとを淡々と、けれど独特の視点で描いた作品群。
「ぼくはただただレイモンド・カーヴァーの作品を翻訳するのが好きなのだ。
とても個人的に好きなのだ。」(「レイモンド・カーヴァーの早すぎた死」より)
村上春樹さんが愛情を込めて訳した短編集。
sold out F-74 キャッチャー・イン・ザ・ライ 900円
J.D.サリンジャー 作 村上春樹 訳
白水社 2003年第4刷 定価1680円
状態 B / 中は美本
「いやはや、ノックアウトされちまったよ。嘘いつわりなく。
席に戻る頃には僕は半分くらい彼女に恋をしかけていた。
女の子を相手にすると、ついついそんなふうになっちゃうんだ。
彼女たちが何かかわいらしいことをすると、そんなに美人ってほどじゃなくても、
とっちかっていうと血のめぐりが悪かったりしても、
なんかもう半分くらい恋しちゃったりするわけだよ。」
野崎孝訳で長い間親しまれていた『ライ麦畑でつかまえて』が、
40年を経て、村上春樹訳として出版されました。
16歳という、情けなくて、何もかもが不満で、それゆえまっすぐな時代。
同世代の人も、もう少しお兄さんやお姉さんになった人も、
そしてあの頃がはるか遠くになってしまった人にも(そういう人にこそ)読んでほしい、
読む人それぞれの中の「ホールデン・コールフィールド」が語りかけてくる小説です。
sold out F-75 その名にちなんで 1200円
ジュンパ・ラヒリ 著 小川高義 訳
新潮社 2004年3刷 定価2310円
状態 B / 裏表紙汚れ少 中は美本
ピュリッツァー賞、O・ヘンリー賞、ニューヨーカー新人賞など、
数々の賞を受賞したインド系女性作家(美人!)の、長編第1作。
インド・カルカッタからアメリカに移住したベンガル人の両親に、
ある重大な理由から「ゴーゴリ」と命名された主人公。
成長するにつれその名前を嫌い、やがて大学進学を機に改名するものの、
自由な暮らしの中で次第に感じる、アメリカとインド、二つの母国への微妙な思い。
そして自らが捨てた名前の由来。
父母と自分、二つの世代を流れる哀しみやさりげない優しさを、
丁寧な描写で描いた作品です。

sold out F-80 誕生日の子どもたち 1000円
トルーマン・カポーティ 著 村上春樹 訳
文藝春秋 2002年第1刷 定価1700円
状態 B / カバー上ヨレ少 中は美本

『遠い声、遠い部屋』『冷血』『ティファニーで朝食を』などの著者、
カポーティが、少年・少女の時代の無垢さをテーマに描いた6つの短編集。
幸せとは言えなかった自らの子供時代、
望んでも得られなかった両親からの愛情の代償として、
共に暮らした風変わりな「いとこ」たちとのあたたかい交流を元に描いた、
『感謝祭の客』『クリスマスの思い出』『あるクリスマス』『おじいさんの思い出』。
無垢さゆえの毒を含んだ残酷さ、不吉さを描いた
『誕生日の子どもたち』『無頭の鷹』。
後年さまざまなスキャンダルに翻弄された著者ですが、
これは切なさや哀しみなどを丁寧にすくい取った、
きらきらとした美しい魂が感じられる作品集です。

sold out F-81 わたしを離さないで 1150円
カズオ・イシグロ 著 土屋政雄 訳 
早川書房 2006年初版 定価1890円
状態 B / オビ付 オビ汚れ・破れ少 中は美本
自他共に認める優秀な「介護人」キャシー・Hの語る、自らの過去。
それは、ある全寮制施設「ヘールシャム」での暮らしでした。
詩や絵画などの芸術に力を入れた授業。
保護官と呼ばれる教師たちの奇妙な言動。
毎週の健康診断。
外の世界との接触を絶たれた、そこで暮らす子どもたち。
やがて、ある年齢に達した彼らは「コテージ」と呼ばれる場所に移され、
その後、各々の意思のもと、「介護人」そして「提供者」として巣立っていくのです。
「介護人」とは、そして「提供者」とは…。
ある意味でSFやミステリーとしての要素を含みつつ、
終始淡々とした語り口で、思春期特有の友情や愛情を緻密に描写し、
より一層リアリティのある世界観を立ち上がらせる作者の手腕の見事さ。
恐ろしく、美しく、そして切ない物語です。
 
sold out F-84 クリスマスの思い出 850円 再入荷
トルーマン・カポーティ 作 村上春樹 訳 山本容子 銅版画
文藝春秋社 1993年第5刷 定価1600円(当時)
状態 B / オビ付 オビこすれ・やけ有 表紙上よれ・汚れ・やけ有 
       小口やけ有 中は美本

「ねえ、ごらんよ!フルーツケーキの季節が来たよ!」
11月も終わりのある朝、この言葉でぼくたちのクリスマスシーズンが始まる。
声の主は、60歳を超えたぼくの「おばあちゃんいとこ」。
そし僕「バディー」は7歳。
僕たちはこれから、1年間に貯めたお金を使って、
30個ものフルーツケーキを焼く。
ぼくたちの大好きな友人たちに贈るために…。
幼い頃、事情があって父母の元を離れ、親せきに預けられていた作者カポーティ。
その少年時代の思い出が投影されたこの作品は、
まだ世の中という巨大なものと関わる前の、
小さく温かい、居心地のいい隠れ家のような時期に育まれた、
歳の離れたいとこ、そして飼い犬のクイーニーに対する
純粋な愛情や絶対的な信頼感が物語のあちこちに感じられ、
無垢な美しさにあふれています。
ほろ苦い結末の余韻が胸に残る、クリスマスの物語。
山本容子さんの彩色銅版画が20点添えられています。

sold out F-85 思いがけない贈り物 750円
エヴァ・ヘラー 作 ミヒャエル・ゾーヴァ 絵 平野卿子 訳
講談社 2001年第8刷 定価1365円
状態 B / 中は美本

クリスマスイブの夜、仕事を終えたサンタクロースの手元に、
人形がひとつ、残されていました。
「はて?だれの分だろう?」
パソコンで調べてみたサンタクロースは、
リストに載った6人の女の子と2人の男の子の家を、
順番に訪ねていきました。
けれども、どの子も人形をあげるのに適しているとはいえません。
それに、わがままな子どもたちを見た人形自身も、不安そうにするばかり。
そこでサンタクロースは人形に聞いてみました。
「本当にだれかおまえを待っている子がいるのかね?」
人から何か尋ねられた時にだけ話ができるその人形の答えは…。
想像力を刺激するミヒャエル・ゾーヴァのさし絵と、
「軽率に人に物を贈りすぎますよ」という物語の中の言葉が心に残る、
大人のための絵本です。

sold out F-87 密会 900円
ウィリアム・トレヴァー
新潮社クレストブックス 2008年 定価1995円
状態 B / オビ付 裏表紙上角よれ有 小口角汚れ有

幼い頃のある事件がきっかけで、両親とともにヨーロッパを転々とすることになった
女性の回想。(「孤独」)
勤めていた図書館での出会いから、心を通わせるようになった未亡人。
ある日、彼女から法外な遺産を遺されたことを知った男は…。(「グレイリスの遺産」)
結婚紹介所を介して出会った中年男女の心の表裏。(「夜の外出」)

ロマンティックな表紙に惹かれて読み始めると、
そこに描かれているのは、生きていくことの苦さ、痛み、
他人に語られることのない、内に秘められたさまざまな思い。
決して明るい物語ではありませんが、人は絶望にとらわれることなく、
常にほんのりとした希望を見出しながら生きていくものだということを
思い出させてくれる、心のひだを丁寧にすくい取って物語られた、
12編の短編集です。

sold out F-89 ティファニーで朝食を 650円
トルーマン・カポーティ 著 村上春樹 訳
新潮社 2008年 定価1260円
状態 B / 表紙上よれ少 中は美本

「朝食用のシリアルを思わせるような健康的な雰囲気があり、
石鹸やレモンの清潔さ」を漂わせ、
「十六歳から三十歳のどの年齢と言われても不思議はない」女の子、
ホリー・ゴライトリー。
周囲の男たちをたちまち魅了してしまうホリーの、
真上の部屋に住むことになった作家志望の「僕」は、
彼女の奇抜な言動に振り回されるうちにその魅力に惹きつけられて…。
ホリーの生い立ちや1950年代のニューヨークの街並み、
味わい深い登場人物のキャラクター、
ホリーとの日々を回想するという設定などが絡み合い、
映画とはまた違った、繊細さとユーモアが漂う作品です。
この他に収められている『花盛りの家』『ダイヤモンドのギター』『クリスマスの思い出』は、
いずれも失われた時や人を懐かしみ、イノセントな世界を愛しく思う、
作者のナイーヴな一面が現れた短編です。

sold out F-93 あるクリスマス 650円
トルーマン・カポーティ 作 村上春樹 訳 山本容子 銅版画
文藝春秋社 1989年第1刷 定価1300円(当時)
状態 B / オビ付 オビよれ・こすれ有 中は美本

両親の離婚が原因で、母方の実家のあるアラバマの田舎で、
大家族と共に育ったバディーは6歳。
親せきやいとこたちに見守られて暮らす中で、とりわけ仲の良いのは、
ずっと歳の離れたいとこ、ミス・スック・フォークでした。
そんなある日、ニューオーリンズにいる父親から、
クリスマスを一緒に過ごそうという誘いの手紙が届きます。
見知らぬ土地、なじみの薄い父の所に行くのを嫌がるバディーは、
信心深いスックに「これも主の御こころ」と励まされ、出かけることにしました。
若々しく魅力的な父はずいぶんと歓迎してくれましたが、
豪華な造りの家にも、ぴりぴりとした味付けのクレオール料理にもなじめず、
きゅうくつなスーツと靴にうんざりし、アラバマに帰りたいと願うバディー。
そしてクリスマスイブのパーティーの夜、バディーが目にしたのは…。
『クリスマスの思い出』の1年前を描いたこの物語は、
少年の初めて感じる心の痛みと切なさが伝わる作品です。
こちらも山本容子さんの銅版画により、お話にいっそうの深みが加わっています。