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聴覚の劣化と圧縮ファイルの再生
S040331

サイト全般についての補足内容です。
アナログ音源再生計画

     聴覚は年とともに衰える
「アナログ音源再生計画」ではメディアの劣化や寿命などの話題を取り上げる事が多いのですが肝心の人間の耳の劣化についても自分自身ヒドイ目にあったので記載してみました。

私事ですが正月早々内耳に神経障害をおこし、ひどいめまいで散々な目にあいました。しばらくはモニターを見ているだけで目が回って気持ち悪くなってしまいました。ピーというような耳鳴りではないのですが左耳から時々血液の流れるシャーというFM局間ノイズのような音も聞こえました。

2箇所の耳鼻科で詳細な検査をしたのですが、いずれも医院でも最初に行うのが聴覚の検査です。無音室でヘッドフォンをかけて音量の認識、周波数の認識、左右バランスをテストするのですが、5段階くらいの微小な音量認識テストでは最後の段階の音はほとんど聞こえませんでした。次のテストに移るまでの間(ま)から「もっと小さな音が鳴っているな」と判るのですが音は聞こえません。

結果的に聴覚障害は無かったのですが、年齢的な劣化はあるんだなぁと少し淋しくなりました。数年前、楽器のまち浜松市の科学館で聴覚テストをしたことがあるのですが周波数特性のテストでは低音(20Hz〜40Hz付近)の認識が息子や家内ができたのに、私はわからず愕然とした覚えがありました。

いつの時代も学生の頃が最も音楽に接する機会が多いのですが、とりもなおさずこの時期が聴覚自体、もっとも優れた時期でもあるわけです。人間の耳は個人差もありますが、20Hz〜20KHz程度の範囲の周波数を聞き取れるのですが、年齢とともにその範囲は狭くなっていくといわれています。

無圧縮のオリジナルレコードやCDを聴こう
アウトドア再生の主流であるMDやMP3などの圧縮方式で聴いても中年には音質劣化はわからないかも知れません。逆に若い方は無圧縮の一般のCDやアナログレコードを聞く機会も増やしてみてください。最初はあまり差が無いように感じても、聞き比べれば必ず音質の違いがわかるはずです。せっかくレンジの広い周波数特性を持った「良い耳」を持っているのに情報がカットされたMDやMP3でばかり音楽を聴くのは勿体ない事です。

ちなみにヘッドフォンやイヤフォンで常時大音量再生をしていると難聴になりやすいばかりでなく、若い方でもめまいなど内耳障害を起こす場合もあります。蛇足ながらご注意を。

さらに蛇足ながら、全く聴こえなくなったら別ですが多少の難聴や片方の耳に障害があっても、音楽は十分に楽しむことはできます。当然、加齢による多少の衰えは全く問題ではありません。最終的には音は耳ではなく脳が認識するものですから。。。


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