Crazy Stoneの囲碁

第1譜 20手  (通算1-20)
八子 Crazy Stone
白  青葉かおり四段(プロ)
アマ二段以上の実力と認定されたCrazy Stoneの棋譜を紹介します。


しげ「コンピュータ囲碁は現在「モンテカルロ碁」の登場で劇的に強くなっています。それが劇的に変わったのは2006年、フランスのRemi CoulomによるCrazy Stoneというプログラムの登場です。布石はまだまだです。
布石は三線、四線に打つのが普通ですが、黒2、4など普通は打たない手です。黒は中央志向です。「モンテカルロ法」というのは乱数を用いたコンピュータシミュレーションや数値計算の総称です。
ただし単純な乱数だけではそれほど強くはなりません。
Crazy Stuneは棋譜から学習したパターン等いろいろな努力を重ねて世界最強になりました。ここまでの黒の打ち方について王九段は「好感がもてます。」と述べています」

息吹「2手目はそんな手もあるのかな です。
4,6,810手目は 私から見て とてもよい手です。
この後 楽しみです。」

しげ「研究者やプログラマーが努力してもなかなか強くなりませんでした。
モンテカルロ碁の登場で、いまだかってない進歩の波が押し寄せてきました。」

第2譜 17手 (通算21-37)
しげ黒2は王九段の感覚に通じるところがあり「好感」がもてるそうです。
ただし序盤はまだまだ弱く白17まで痛い二子抜きをくらいました。


息吹2子亀の甲にとらせ 1子ポン抜き 肉を切らせて 肉を切る
というところでしょうか。局面は少しづつ 狭くなってきました。
とても面白いですね。」

第3譜 20手 (通算38-57)

しげ黒7や黒17は問題の手でしょう。
とても二段とは思われない進行です」
第4譜  30手  (通算58-87)

しげ序盤は弱く、
中盤の初期は下手です。
左上隅は取られてしまいました。」
第5譜  30手 (通算88-117)
しげ下辺白6と一子を取ったところでは、八子の下手相手としてはすっかり打ちこなした感じで、上手の楽勝ペースかと思われます。
ところがここからなかなか差が縮まりません。

白30の手は気がつきませんでした。
さすがプロです。

第6譜  30手  (通算118-147)

しげ王九段「こんなに終盤が強いとは思っていなかった。
マラソンで競技場まで入ってぴったと後ろについたが、向こうの方が加速した感じ」
青葉四段「ヨセだけならアマ高段です。中終盤は勉強に使えそうなほどです。」と語りました。
第7譜   31手  (通算148-178)

しげ白4では5にツナいでいる方が得で上手が損をして差が開いてしまいました。
最後まで作れば20目ほどの差のようでしたが黒31を見て青葉四段の投了となりました。
こんなに強い囲碁ソフトは初めてです。」