富井医院の10年
10年前の1996年6月、富井医院がここ-竈字天神前708−1、伊倉様の土地で生声をあげました。
当時この土地はまだ芝生でしたが、今は毎日100人を超える患者さんが訪れる様になっています。開院当初は一日20人足らずの来院患者数でしたが、その後最高241人/日を治療したこともあります。10年間の累計で、延べ約37万7000人以上の患者さんの診療を行ってきました。
いままで当院は内科、皮膚科を中心とした一般診療所でありながら、患者様の居住地域として、ここ竈地区の住民をはじめ御殿場、小山町、裾野、沼津など静岡県東部の皆様のみならず、東京、九州など広い地域から患者様が来院しています。
さらに我々の治療範囲は、来院した患者様すべての要求に可能な限り対応できるように、一般内科、皮膚科、東洋医学(中国漢方医学)、呼吸器科、消化器科、整形外科、小児科、アレルギー科、循環器科、泌尿器科、腫瘍科(免疫リンパ球療法)、老人科(加齢科)、予防医学など、総合病院にも負けない広範囲なシステム化した医療サービスを提供しています。
開院してから最初の5年間は個人医院として診療を継続してきましたが、2004年より元々1階のみだった医院を2階に増築すると同時に医療法人・社団富井医院と法人化を実現しました。このように私的な要素を縮小して公的な性質をもつようになってきた医院は堅実な経営基盤を更に築くようにしています。
また、先端的なITテクニックについての鋭敏な感覚に基づいて、当院は御殿場地域では比較的早期に電子カルテシステムを導入しています。その結果、事務処理の迅速性・正確性が大幅に向上されたため、患者様から好評を得られました。
ここまで当院が成長してきたもっとも大きな理由は、献身的に支持してくれた地域の長老である長田基久様及びご家族の皆様、地主の伊倉はつ様、句@様及びご家族の皆様、竈近隣の皆様の存在であります。皆様には医院の創立に大変にお世話になっただけではなく、開設後も自ら長期に亘って継続的に来院すると同時に、多くの知人親戚に当院を紹介していただきました。富井医院は皆様がいなければ成り立ちませんでした。ここで10年以来のご功績への感謝を心から申し上げます。
一方近隣ではありませんが、当院の創立以来関わってきた駿河信用金庫をはじめ各業界の方々にも多大なるご支援を頂きました。ここで併せて御礼を申し上げます。
また、開院当時から一緒に努力してきた渡辺先生率いる竈薬局にはいつも大変お世話になってきましたので、ここで感謝の意を表したいと思います。
さらに当院を支えてきた大きな存在は優秀な職員たちであります。これまで医師以外に看護師20人、医事職員11人、その他職員10人が当院で活躍してきました。地味かつ繁雑な仕事に対する彼女達や彼らの真剣なプロ意識により、十年来当院では重大な医療事故が一件も起こりませんでした。また、当院が患者様の要求を可能な限りに満たせるよう設定した診療時間は、他の施設より調整が非常に困難ですが、職員のみなさんはそれを適切に対応し、医院の日常運営のスムーズ化に大きな貢献を行ってきました。ここで医院のトップとして皆さんに謝意を表したい。
今後、医療福祉に取り巻く環境がますます厳しくなります。少子化による人口減少、政府による診療報酬の削減及び個人負担増加、経済景気の不透明、小泉退陣による政局の不安定などマイナス要素が増加していると思います。このまま現状維持では当院の将来も必ずしも明るいもではありません。我々は様々な対策や試案を暗中模索しています。また、自らの医療技術の向上のために研鑽や学習に日々精進しています。
厳しい状況であるからこそ、いままで当院を支援してきた地元の皆様、当院を支えてきた職員の皆様、そして通院している患者様が引き続き富井医院をご支持、ご愛顧していただきたいと存じます。
10年間有り難う御座いました。今後も宜しくお願い申し上げます。

                                医療法人 社団 富井医院
                                 理事長・院長  富井明望
                                     副院長  富井直子